2011年11月28日月曜日

「やりました!」雪のための50の言葉のチャート入りでケイトがみんなに感謝を

本日のケイトのオフィシャルサイトから:

ケイトからの感謝

ケイトより… 「雪のための50の言葉」をこんなに暖かく受け入れてくれた皆さんに 深く感謝したいと思います。 このアルバムへの反応は本当にすごかったし、今日のチャート5位のニュースは 本当に嬉しかったです。やりました!

参加してくれた皆さんに感謝します: デル・パーマーさんはレコーディングのプロセスを通して素晴らしい仕事をしてくれて、 ミキシングでも活躍してくれました。 スティーブン・テイラーさんはミキシングで、そしてスタンリー・ガブリエルさんも 手伝ってくれました。 ミュージシャンの皆さんにも。 全体に素晴らしいフィールを加えてくれたスティーブ・ガッドさん、 ダニーの美しいギター、最愛のバーティーの素敵なパフォーマンスと熱心さ、 ジョナさん・チュニックのゴージャスなオーケストレーション、 ジョン・ギブリンさん、ダニー・トンプソンさんなどエネルギーを注ぎ込んで くれたゲストの皆さんへも。 こんなすごい仕事をしてくれたチームの皆さん、そしてなにより レコードを買ってもらった皆さんには、こんなに愛されているということを 感じさせてもらって感謝でいっぱいです。

感謝をこめて
ケイト x

2011年11月27日日曜日

UKアルバム・チャートでケイトが5位に

雪のための50の言葉が UKのオフィシャルチャートで5位になったとBBCのラジオ1でアナウンスがありました。 これはケイトの11枚のアルバム中10枚目のトップ5アルバムになります。

ホームグラウンドの長年の読者のポール・トーマスさんが指摘するように、 「 70年代、80年代、90年代、00年代、そして現在の5つの10年期にトップ5アルバムを 出した唯一の女性アーティストということになります – このような素晴らしい音楽を作り続けている人のファンであることを 誇りに思います – テレビでのプロモーションもしていないので、 このレコードは忠実なファンベースと、いつもオリジナリティのある 最高の女性アーティストとしての名声で売れているということになります。... そろそろやめましょうか??

ケイト、デル、そして全ての関係者の方々、おめでとうございます。

Dave, Krys, Peter and Sean. xxxx

Congratulations to Kate!

追記:ドイツのチャートで50の言葉 が7位に入ったということです。 オランダのアルバムチャートでは10位、ノルウェーのアルバムチャートでは 18位、アイルランドで12位、ベルギーで27位、オーストラリアで22位、フィンランドでは11位です。 このアルバムはアメリカのビルボードでも83位に入っています (USの独立系アルバムチャートでは7位)。

「音楽のビジョンでとりこに」: インターコスタル・クラヴィクル

インターコスタル・クラヴィクルという贅沢な名前の サイトでベンさんは8.5/10:

予想よりも静かで親密なアルバムでした。 もちろんケイト・ブッシュの初期の作品には親密なときが ありましたが、この作品はピアノがほとんどで、いつもほど装飾が入っていません。 重層的で広々とした音の風景はそこにはありません。 この作品は室内で冬の嵐を避けながら、冷えたり暖まったりの中で 聴くのがお似合いです。 曲はどれも雪をテーマに書かれていて、音楽はやわらかく魔法のような はかなさを響かせています。 氷の下に閉じ込められるようなこともありません。 … 彼女の声は魅力的で、プロダクションはみずみずしく細部まで練られた ものですが、一番良いと思ったのは遊びと驚きの要素です。 アイデアはしっかりと形になり、登場人物は嵐が丘のキャシーのように 存在感を持ち、それでも次に何が起こるのかは予想できません。 … 雪のための50の言葉でケイト・ブッシュは、 凍った内陸部で輝く静かな音楽を作り上げました。 それは誘いかけ、心を落ち着かせ、静かに贈り物を届けてくれる雪のようです。 まだ揺れ動きもせず失望も与えない音楽的ビジョンに心を奪われました。 なんと幸運なことでしょうか。

「いまからの季節への美しく暖かな寮歌」: オルタナティブ・レビュー

オルタナティブ・レビュー のマシュー・フレンチさんからは4つ星:

長いブランクのあとで、 絶頂期の傑作に対抗するようなアルバムどころか、 もっと注目に値する作品を出すことができるかどうかという 想定の範囲をまた広げたようだ。 しかし、これを見よ。雪のための50の言葉はいままでのベストの作品と同じくらい 明確なテーマがあり、創造的で感情表現にあふれている。 … ブッシュは年齢に負けておらず、54歳にして声はすこし柔らかくなって以前のような嘆きの声に比べると深いトーンを 出しているが、それはまさにこの作品には良い効果を発揮している。 彼女の声は感情に訴える心地良いもので、まるでしんと静まった寒い夜にログハウスの中で、 暖炉の前に暖かいものを羽織って以前の愛や喪失の物語を思い出しながら 歌いかけてくれているような感じだ。 … 雪のための50の言葉では、雪景色の壮大さではなく、ブッシュ流の冬のシュールレアリズムで挑発している。 曲のテンポはゆっくりと瞑想的で、ほとんどピアノとブッシュの暖かいボーカル、繊細なパーカッションを 中心に展開してゆく。 何よりも、雪のための50の言葉は、ほかの作品と違いミニマムなのが良い。 ブッシュは風が吹き抜けるような環境をつくるためにネガティブなスペースを含めている。 しかしそれは意味のないことではなく、 あちこちで純粋な歓びに繋がってゆく。 感情的な充足を求めるのにはちょうどよい。

「背筋に寒気を覚える魅力的な美」: マンク・レビュー

マンク・レビュー のドナ・ゴーリー:

語るような歌と魅力的なコンセプトがポストモダン的な物語の世界を作っている このアルバムでは、ケイトがオリジナリティのある実験的なアーティストであることを 改めて確認できる。 … クラシック的アルバムで、ケイトの鬼火のような永久の精神を育んでいる。 このアルバムを本当に楽しむためには何回か繰り返し聞く必要があるが、 想像を超えていて、背筋に寒気が来るような恐るべき美しさを持っている。 絵画のような音楽はオーケストラ的で、削ぎ落とされた音響が 強烈で感情的な風景の中を自由に駆け巡る。 山肌の雪のように、『雪のための50の言葉』は融けながらそれ自体が持つペースで みずみずしい核心を見せてくる。

レコード産業の衰退に責任?

デイリー・エクスプレスのマーティン・タウンゼントはレコード業界の現状についてのコメントに責任を持つよう言っています:

ケイト・ブッシュの音楽は好きだが、インタビューでは考え方が混乱しているようだ。 音楽業界の『残念な状況』をなげきつつ、業界で働いている人たちが 『売上がとても少ないことを悲しんでいる』と言っている … 自身のレコード会社のEMIは2000年台にいろいろな財政的危機を迎えたが、 そのレーベルを現実に保つために苦労してきた人たちが望んだのは ケイトが時々はリリースを打つことではなかっただろうか ... レコーディングアーティストとして30年のキャリアを経て、彼女は自分のペースで仕事をする 権利を得ているわけだが、しかしそのためにレコード産業やアルバムが 死んでいって良い訳もない。

2011年11月26日土曜日

「寡作だが充実したケイトのキャリアの中でも良作」: ダーティー・インパウンド

ダーティー・インパウンドのロン・ハートによる今週のアルバム:

タイトルトラックはヤング・ジージーやゴーストフェース・キラーのような コケインにやられたラッパーのミックステープみたいだが、 ケイトのアンチ-レーベルでのデビューになる作品のテーマをよく表している。 7曲の新曲は冬の官能的なツンドラが気持ちや心や腰にどんな影響を与えるかを 題材にしている。 … 雪のための50の言葉の魅惑的な美しさを正しく表す言葉は 見当たらないが、ケイトの寡作だが妥協をしないキャリアの中でも もっとも美しい作品だと認めるしか無い。

「失われたものは全て記憶に蘇る」: トロント・グローブ・アンド・メール

トロント・グローブ・アンド・メール のロバート・エヴェレット・グリーンさんは ディスク・オブ・ザ・ウィークで3/4評価:

ありふれた個人的経験はいままでブッシュにとって大きな主題ではありませんでした。 現実性を求めるために想像力が制限されたりしないシチュエーションのほうが好みでした。 しかし、どうでしょう。シェークスピアはベニスを直接知ってはいませんでしたし、 カフカはアメリカに行ったことはなく、ジュール・ヴェルヌは月に行ったことはありません。 彼女の靴をはいた誰かが雪と氷をロマンティックなシナリオの背景にしていたかも しれないのです。 … ブッシュは対象そのものと一体化するのを好みます。 … 笑いのためにやっているのではなく、 世の中が寝ていて失われたもの全てが想像の中でもう少しで届きそうなところまで取り戻される 深夜の現実化をしようとしているのです。 … ブッシュの音楽は夜中3時のジャズピアノトリオからジャズを取り除いたようなもので、 思索的で広がりがあり、 … ピアノで繰り返されるフレーズはアルヴォ・ペルトの簡素な宗教音楽から持ってきている のかもしれません 。 アルバムの大部分は静かで夜の雰囲気を醸しています。 … しかし、あの特徴的なソプラノの叫びはこのディスクではほとんど聞かれません。 雪のための50の言葉を本当に好きになるためには、 ぐつぐつと煮えながら時がたつにつれて良さがわかってくるような レコードに敏感でないといけません。 ブッシュのピアノの繰り返しのフレーズは8~9分ある曲に対しては 弱いと思っていますが、それ以外の部分で彼女がやっていることについては、 その精神やテーマ、そしてその美しさも含めて評価しています。

「世を逃れるのに完璧な島」: ザ・チューン

ザ・チューン ではアレックス・ホールの4/5:

30年以上のレコーディングキャリアのあるアーティストにとっては、シーンの中に居続けるという ことだけでも大変なことです。 ケイト・ブッシュにとって、 雪のための50の言葉は彼女の80年代の名アルバムにも匹敵する いい作品に仕上がっているので、 シーンの中にいるということは重要ではなく、 … いくつかの曲ではコンセプトの扱いはそれほど強くないですが、それでも 一貫したコンセプトが感じられます。 雪というのがこのアルバム全体を貫いていて、 バラバラにならないようにしているのです。 … 雪のための50の言葉が目指しているのは、そういった雰囲気をどうやって保つかということで … 私の評価も曲作りというよりは彼女の芸術表現における状況により強く関係しています。 リスナーはいつも完全な雪の世界に包まれることが出来るわけではなく、 それは自然がそんなことを考えることを許すようであれば、 … このレコードが完全に連れて行ってくれるでしょう。 ブッシュの深いリッチなボーカルと処女雪とはくっきりとした対比で、 それをさらに強調するために、このレコードでは若い男性のハイトーンの声を 取り入れていますが、 ブッシュの息子アルバートも雪のように移ろいやすい 美しさを表しています。 … このアルバムではピアノが支配的ですが、 それによって作品全体が優しいものになった上、 ブッシュのアートロック的な性格がジャズやクラシックにまで広がっっています。 … もう一つ。このアルバムのトラックは、どれも1曲だけでは存立しない。 内容がお互いに似ているのと、曲の長さのためです。 このような一貫性のある作品のリリースがあると、 リスナーはもう腰を据えてレコードを最初から最後まで通して聴くしかないので、 それはうれしいことです。 … わたし的には、雪のための50の言葉は、 窓から人影が消えてゆく街や舗道を長い間眺めた後で 想像の世界で聞いたコンサートのようなものです。 … 雪にまつわるアルバムなので、実際に雪がまわりにあると良く内容が伝わるので、 これはまさに今完璧なタイミングでしょう。 時がすぎて、暖かく乾いた季節になるとこのレコードは今ほど重要なものでは なくなってくるかもしれませんが、 それでも、気候がどうであっても、雪のための50の言葉は 世を逃れるのに最高の場所で、 なんかうっとおしくなったり音楽がやかましいと思った時に 戻る場所になることでしょう。

「テーマを捉えている」: レトロ/アクティブ

7/10、レトロ/アクティブのダンさん:

興味深いアルバムである。 一面では圧倒的にすごいところはないとも言えるが、このアルバムの目指しているのは 雪を背景にした1枚のアルバムを作ることにあり、その意味ではテーマを捉えている。 反面、これはエキサイティングなアルバムとは言いがたく、全体にメリハリがないし、 ポップスでヒットを目指すとすれば6分を超えるような曲はボヘミアン・ラプソディー 以外にはありえないだろう。 とにかくしっかりと作られたアルバムで、楽しいのは確かだ。

予報: eiderfalls の嵐に注意

トロント・グローブ・アンド・メールはウォレン・クレメンツがケイトのニューアルバムでの言葉遊びに注目しています:

雪のことを、文字でも言葉でも、どう表すか? これは雪が降ってくるのをどう見るかで変わってくる。 これがケイト・ブッシュの最新CD『雪のための50の言葉」のインスピレーションになったようで、 彼女は("Snow"を含めて)50の言葉を提案している。 明らかにこれは、イヌイットが雪を表す言葉を50持っているとか、100だとか140だとか、という話をもとに しているが、今週CBCラジオのQでジアン・ゴメシのインタビューで語ったところに よれば、彼女は自分で作った言葉を並べているということだ。 もっともらしい感じを出そうと、俳優のスティーブン・フライにあの甘い声でそれらの言葉を 唱えることを頼んだということである。 …」

「いい曲はあるがだらだらとした奇妙さは埋められず」: ニュースデイ

ニュースデイ でスティーブ・クノッパー:

雪だるまと事に及んでしまうという曲は英国のシンガーソングライターでありポップ界の 実験主義者であるケイト・ブッシュが2011年2枚目のアルバムでつくるびっくりするような予測不能の瞬間の一つである。 … ぶっとんだピアノのアレンジ、立派なコーラス、 エルトン・ジョンのカメオ出演などで救われて、 7曲の長い曲にはなにかしら幻想的な美しさが感じられます。 しかしこのアルバムには、8分にわたる繰り返しばかりのタイトルトラックを含め、 果てしないガラクタが多すぎます。…」

2011年11月25日金曜日

「至上の歓び」: ハウル

ハウルでのオナー・クレメント・ヘイズ:

私はスティーブンの1000万人以上いるツイッターフォロワーの一人ですが、 彼がケイト・ブッシュの作品でレコーディングに入ったということを 発表した時にはスクープニュースを知ったような気がしたものです。 実際はそうではなかったのですが、とんでもない秘密を発見したように思いました。 私はこのアルバムを聴くと、同じような感覚を覚えます。 誰かの頭の中を、その人が思いにふけっている間に覗き見をしているような感じがします。 ケイトの音楽はいつも親密な感じがして、 耳元でささやいているような、自分のために歌ってくれているような感じがします。 … もう50歳を過ぎていますが、あの声はまだまだ子供っぽい遊び心にあふれていて、 ビーバー・アンド・チップマンクや何千という同類ばかり の時代に聴けるのはこの上ない歓びです。 Robber’s Veil. Ankle Breaker. Simmer Glisten. Deep and Hidden. Bad for Trains. Vanishing World. しばしの間、このアルバムに自分を委ねて、騒々しい実世界から解き放たれてリフレッシュさせてみてください。

「美しいが限りなくセルフパロディーのよう」: カルチュラル・デザート

ロバン・シンプソンはカルチュラル・デザートで:

若い頃からケイト・ブッシュの声に魅せられてきた私達にとっては、彼女が電話帳を読み上げているのを 聞いても幸せになれるだろう。 ニューアルバムはこれに近い … 静かで思索的な歌は、ほとんどが優雅なピアノのコードの伴奏で、 美しい作品でありいたずらっぽく流れてゆくが、 セルフパロディーのようでもある。 … これはフローレンス・アンド・ザ・マシーンのニューアルバム、「セレモニアルズ」を 聴いていたのと同じで本当のものにはかなわない。 これでは足りない!

今晩ケイトのサイトでミストラルデスペアのアニメーションフィルムがお目見え

午後7時30分にケイトが公式サイトで 今回のアルバムの3篇の映像作品のうちの2つめを初公開します。 ケイトが初めて監督したアニメーションフィルムになります。 この作品は「ミストラルデスペア」というタイトルで、 こちらにはケイト自身が 語るこの作品にまつわる人々や制作についての話が出ています。 どの作品も2分半以上の長さで、ワイルドマンの作品はすでに見たとおりです。 ミストラルデスペアではミスティの一部がフィーチャーされます。 お楽しみに!

「圧倒的にオリジナル」: アイリッシュ・タイムズ

アイリッシュ・タイムズでのシニード・グリーソンの4つ星:

内にこもった感じでありながら、非常に野心的な作品。 痛烈かつ思索的であり、楽しむには時間をかけてしっかりと取り組む必要がある。 ラジオオンエア用の軽い曲は1曲もなく … プロダクションは前作よりも密度の低い感じで曲に必要なスペースを与えている。 ピアノに大きく重点が置かれていて、そのためにどの曲も似ているという 人もいるだろうが、雪のための50の言葉はその類似性を跳ね除け、 アルバム全体を重なりあう音楽の文采としてまとめあげている。 … 声は良い感じの円熟味で、その響きが格調を高めている。 雪のための50の言葉は畏敬すべき作品であり、 いままでのブッシュの作品と同じくまったく妥協を許さない。

「別世界のようで驚くほど魅力的な人間らしさ」: ヴァーシティー

ケンブリッジのヴァーシティーではロリー・ウィリアムソンの5つ星:

雪のための50の言葉とは? その概念自体、極端かつ過剰でばかばかしくさえもありますが、 まさにケイト・ブッシュだけが傑作を引き出すことのできる種類の 題材です。 その主題をめぐって1時間以上をかけて7曲がゆっくりと展開する間、 リスナーがひたすら感じさせられるのは1枚のアルバムの中に人が住めるような 世界を作り上げることができるブッシュの不思議な能力です。 … 崇高なものとばかげたものを等しく操ることができる有名な能力を思い出すが、 歌詞での遊びはまた、ブッシュの第二の本能とも言えるが、 雪のための50の言葉はもっともかけ離れた概念の間さえも 橋渡しをして7つの曲で一環した世界を作り上げています。 ワイルドマンでの孤独なイエティ、ミスティでの溶けてしまう雪だるま、 タホ湖で犬の名前を呼ぶ女性の霊など、姿の見えない登場人物たちに彩られた 風景です。 タイトルトラックで雪を表す言葉が並べられるさまは、 その軽みもあり、このレコードを通して流れる雪のはかなさを表しているようです。 恋人たちは別れる運命にあり、命を得た雪だるまは溶けてしまい、 1曲目で声を与えられた雪のかけらは見つけることができず、 結局なにもつかまえることはできません。 凍りついた世界は、その美しさにも関わらず厳しいものです。 ものを分かち、混乱させ、最後には現れる時と同じく静かに消えていきます … 生来の奇抜さを大事にしながらそれと離れることもできる 完璧なアーティストの仕事は、 別世界のようでもあり、同時に驚くほど魅力的な人間らしさも出している。

ロックとクラシックの出会い

シニード・グリーソン(ダブリンのジャーナリスト、ブロードキャスター)がアイリッシュ・タイムズで書いているのは、いろいろな種類の音楽の境界が無くなって来ているということ:

クラシックの作曲法はまたコンセプトアルバムというトリッキーなしろものに よく使われる。 ケイト・ブッシュの新作の雪のための50の言葉がうまくいっているのは、 長い歌の形がクラシックのコンテキストで効果的に作用しているからだ。 曲をピアノとストリングスとでの構成に引き戻しているところも、 このアルバムがクラシックよりであることを示している。 …」

「心を掴まれるジャズ風のグレゴリアの詩」: ロチェスター・デモクラット & クロニクル

デモクラットでのジェフ・スペヴァクによるショートレビュー:

妥協を許さない影響力のあるアーティスト。心を掴まれるジャズ風のグレゴリオの詩の 世界は底知れぬほど何かをかき立てるイメージに満ちている。

ソールドアウト・ブログ: 「これまでで最高のアルバムができた … これは偉業」

ソールドアウト・ブログ のレビューで小説家で詩人でもあるコリン・ケリーが雪のための50の言葉を「完璧」と言っています:

『天使にかこまれて』はほんとうにすごい作品で、このアルバムの中でも ケイトのボーカルの最高の部分です。 ディレクターズ・カットとこのアルバムの大部分で聞ける 新しいハスキーなケイトの声は、心を揺さぶるような歌詞の上で 舞いながら溶けてゆくようです。 "There’s someone who’s loved you forever, but you don’t know it."   この曲ま間違った音で始まりますが、ケイトは『失礼』と言ってからピアノを弾きなおしています。 なぜそのまま残したのかは謎ですが、なんとも言えずチャーミングです。」

ケイト・ブッシュは5つ星に値するか? – インデペンデント

インデペンデントのトム・サトクリフは、ケイトが国宝のように受け止められてられているというだけで 批評家たちが仕事を放棄して不戦勝に持ち込んでいるんでは、と考えています…

このアルバムはもう何日も聴いているが、どうもしっくり来ない。 確かに良い所もあって、演奏や録音についてのクオリティなどは だれも否定しないだろうと思う。 しかし、これほど風変わりで、めちゃくちゃ気難しい感じの レコードが満場一致で高評価を受けるものだろうか。 ロックの批評家というものはあまり寛大なものではないが、 いずれにせよ、 私には笑わずにはいられないようなところがそこかしこにあるのだ。 …」

2011年11月24日木曜日

50の言葉がロンドン・ミュージック・アワードにノミネート

宣伝によれば、ロンドン・アート・オブ・アート・アンド・パフォーマンスは「全国でもっとも広がりのある賞で 様々なスタイルのアーティストやパフォーマーを表彰します。 各分野で顕著な功績を収めた人にそれぞれ賞が授与されます。」 参加者はみな、そのカテゴリーのなかで(自分を除いた)トップ3を選ぶよう求められ、 それをもとに主催者がリストを作ってそれが2012年の春に発表される予定です。

ケイトはニューアルバムの50の言葉ノミネートされています。

そのころパリでは …

ミシェル・ジェイカーさんより

BBCラジオ6ミュージックでのローレン・ラヴァーンのインタビュー

輝くばかりのケイトのインタビューは、BBCのiPlayerで、 こちらのローレンのページから 聞くことができます。

「これは本当に良い」: ヘヴィービニール

Keiron at ヘヴィービニール のカイロンさん50の言葉のレビューが あまりにも良すぎるのに警戒しています。なぜでしょうか:

たぶん今年出たどの音楽作品よりもこのアルバムのレビューをたくさん読んでるかもしれません。 それは私の責任でもあって、 私も、ケイトが出したものなら何でも大好きというそういう人達の一人だからです。 … 気になるのは、どの記事を読んでもこれが彼女のベストの作品だという大きなコンセンサスが できているように見えるのですが、これはやはり私の感覚からどうも違和感があります。 … 批評や時代精神で一定の意見を強要されているようで、DNAの1本1本が反応して その見方を跳ねのけようとしてしまいます。 もう本当に嫌なんです。 … ケイトは『レッドシューズ』や『エアリアル』でのオーケストレーションを 削ぎ落として、堂々とした美しいアルバムを作りました。 シンプルではありますが、スカスカということでは全くなく、 とても濃密でアイデアにあふれています。 歌詞や震えるようなピアノ、コーラスやストーリーが聴くものの周りを 嵐のように取り囲みます。 メロディーや歌詞の世界に浸って、あの驚くべき声で暖まってください。 ちょっと走りすぎでしょうか? でも本当に良いんです。 ケイト・ブッシュは比類ないアーティストで、このアルバムはなんといっても完璧です。

「ひどい … こっけいな … ミートローフ」: BBCラジオ6 ラウンドテーブル

50の言葉が 今晩のBBCラジオ6で放送された スティーブ・ラマックの ラウンドテーブルで酷評されています。 ミランダ・ソーヤーは(既報のとおり)『ひどい』作品だと言っており、 ジェイミー・ヒンスは『こっけいな』と評しています。 また、エリザベス・モリスは聞いてて困ったとか ミートローフと比べたとか言っています。 もしお聞きになりたければ、 ストリームの48分ぐらいのところからです。

マイク・ラゴニアのインタビュー

マイク・ラゴニアのインタビューは、いくつかのブログに内容が出ていましたが、 今日、コミュニティラジオ局の KRUUフェアフィールドで放送されました。 こちらで 聞くことができます。(ルイーズさんより)

「どこがすごいのか分からない」: ロックス・バックページズ

ロックス・バックページズ の創設者の一人でエディトリアルディレクターのバーニー・ホスキンス:

キャサリン夫人の忠実なファンとして言わせていただくと、 50種類の雪につけられたあり余るほどの5つ星のレビューを見て、 実はちょっと驚いていました。 このアルバムはもう1週間聴いていますが、どこかそんなに良いのか ぜんぜん分かりません。 80年代のワイルドなポップスを懐かしんでいるだけでなくて、 円熟してからのピアノ作品が好きだと言うにしても、 これはエアリアルでの出来のほうが良かった。 … 記憶にあるような魅力的なポップス作品になっているのは『ワイルドマン』ぐらい でしょうか。 … 何か見落としてるでしょうか?

「すごい作品だが、なんとなく平板」: ミュージック・ディスカバリー

ミュージック・ディスカバリーのイーリ・クレマンはBマイナス:

多年のキャリアを重ねてきた英国のポップ界の至宝が作り上げたアルバムです。 それよりもすごいのは、 彼女がこの歳になって出す作品にとって必ずしも適したとは言えない 音楽シーンの中で依然として重要な存在で在り続けているということでもなく、 このアーティストがポップアルバムとはどういうものか、という定義自体に またしても踏み込んで挑戦していることです。 雪のための50の言葉は このジャンルでたくさん生み出されるクズのような音楽とは違って、 美しく心を打つ内省的な作品で、 アーティストは年をとってもその仕事は輝きを保ち続けることができるんだと 思い知らせてくれます。 雪のための50の言葉は確かに注目すべき作品です。 これにはブッシュが手塩にかけた7曲のミステリアスな作品が含まれています。 澄み切った美しさで流れる曲は、降る雪のようにうっとりとしてしまいます。 アルバム中どこにもはっきりとした盛り上がりはありませんが … どの曲もお手本のような作りですが、 雪のための50の言葉はあまり動きを見せません。 美しいコードとゴージャスな歌を聞くのはもちろん素晴らしいのですが、 全体としてはなんとなく平板な印象で、 … 充実した作品なので、気軽な批判は許さないという感じですが、 あるレベルにとどまっていてそれ以上のところには行きません。 ブッシュは美しい作品を作るということでは 驚異的な才能を見せていますが、 あまりにもゆっくりしたペースが邪魔をしています。 この点は確かにひどい失敗ではありますが、 それでもケイト・ブッシュがまだ聴きこみたくなるようなアルバムを 作れるということがわかります。 …」

「スペースのあるゴージャスなアルバム」: 77スクエア

77スクエアでのロブ・トーマスは3/4:

有名な華々しいアレンジを最小限に控えて、ミニマルな表現の ゴージャスなアルバムを作りました。 … ブッシュ以外にこんなアルバムを誰が作れるでしょうか? 彼女は、もったいぶったというか非常識とも言えるような前提をわざと 設定していて、それによってエレガントなアレンジやイマジネーションに溢れる歌詞、 そして何よりも説得力のある声の震えるほどの確信を通じてその前提を 伝えているようです。 その結果は冬の夜の最高のサウンドトラックとなりました。 寒さに立ち向かうのではなく抱きしめるような。

ビッグ・ボーイのケイトへの傾倒の小史

スピンでのまとめ:

アントワン “ビッグ・ボーイ” パットン’ がブッシュの音楽に思い入れを持っているのは 驚くには当たらない。 ローリング・ストーンが書いているように、ビッグ・ボーイはまだ中学のころに 伯父さんからレコードを聞かされて以来、この独特な英国のシンガーソングライターの ファンである。 実際、ダディー・サックスが愛のかたちや神秘の丘といった少し前の曲を 歌っている彼女のことをずっと好きだということはあちこちに書かれてもいる。 …」

「今年の最も想像力に富んだアルバムの1つ」: ナウ・トロント

ナウ・トロントのケヴィン・リッチーさんは5N:

「寒さが感じられる7つの曲を通じて流れるのは孤独感です。 曲のほとんどは、ブッシュの震えるようなピアノに乗って ゆっくりしずしずと展開していく。 アレンジはシンプルかつ優美でジャズっぽいシンコペーションからほとんどアカペラの間奏、 ささやくギターリフやコーラスのハーモニーに展開します。 プロダクションは前2作よりも若干軽い感じだが しっかりと練られている。 … 最高なのはブッシュのボーカルで、いまは明らかにトーンが低くなり、 そしていままで以上に輝いて遊び心に満ちている。 唸ったり、ささやいたり、つぶやいたり、泣いたりして、 破壊的なほど強く歌詞の力をを引き出します。 …」

デジタル・スパイ: ケイト・ブッシュにまつわる10の事実

デジタル・スパイのメイヤー・ニッシムは記録を探っています: 「ケイト・ブッシュが10枚目のスタジオ・アルバム雪のための50の言葉を今週出したわけですが、 いつものあまのじゃくをちょっとおいて、 嵐のように発表されるレビューに合わせて私達なりのことをしようと思います。 ブッシュはこのところ公の場から隠れたり出たりしていましたが、 2011年のカムバックを祝って彼女のキャリアを振り返り、 このポップス界の神秘的なスターについての10の真実を お届けしましょう。 …」

「傑作。これこそケイトというアルバム」: シルバー・タング

シルバー・タングのジェームズ・ブライトマンも5つ星:

このアルバムはいわばあなたを優しく抱く小宇宙で、 極地のテーマをなかなか他にないような暖かさで表現しています。 ケイトの声は(30年以上のキャリアを経て最高の状態ですが)すばらしく、 … アルバムが終わった時には、靴の周りに泥がついているんじゃないかと 思ったほどです。 その世界が去っていくのは悲しいことでした。 雪のための50の言葉は傑作。これこそケイトというアルバムです。

2011年11月23日水曜日

Allmusicでの4つ星レビュー: 「このようなものは他にはまず無い」

Allmusicのトム・ジュレックは雪のための50の言葉に4つ星をつけています:

「曲の長さにかかわらず、あるいはむしろその長さのためか、 彼女の作品の中ではもっともスペースがあり音を削ぎ落したものになっている。 いちばん目立つのはブッシュの声とアコースティック・ピアノ、 スティーブ・ガッドのゴージャスなドラムで、 他の楽器(オーケストラなども入っているが)あまり目立たない。 冬をテーマにした曲を収めた雪のための50の言葉は、東西の神話の世界 やファンタジーを織り込んでいる。 抽象的な表現だが、わかりにくくて聞きにくいということは無い。 … こんな不思議なポピュラー音楽は他に例を見つけられない。 スコット・ウォーカーズのドリフトやPJ・ハーヴィーの レット・イングランド・シェイクなどと似たところもあるが、 どちらとも似ていない。 ブッシュのアルバムがすごいのは、 ミステリアスでわかりにくい世界を指向しながら、同時に 魅力的なとっつきやすさも備えているところだ。 」

50の言葉がUKチャートの今週の中間発表で5位

BBCの公式チャートページNMEで、 ケイトはUKアルバムチャートの週中間集計で5位だと伝えています。

チャートでケイトのすぐ上はマイケル・ブーブレのクリスマスアルバムで、 ニューエントリー3つは全て 先週のUKの人気テレビ番組で放送されたものです。 音楽業界情報では、50の言葉の1週目の出足は ディレクターズ・カットよりも良いということですが、 前作は他のニューリリースが少なく競争が厳しくないときのリリースでした。 今週の最終チャートは日曜日の午後に発表されます。

50 Words For Snow

スウェーデンのテレビでのレビュー

スウェーデンのSVTから(情報はヘンリックさんより)。 いいレビューだといいんですが、スウェーデン語はあんまりなので:)

追記: スウェーデンのファンの人からの情報では、 クリップの中ではレビューワーはいままでのケイトのアルバムの中で一番の作品で、 とても好きだと言っているそうです。 ケイトはつねに姿を変え続ける雪のようだとも。 ありがとうございました。

「ケイト・ブッシュは変人のままで」: キャピタル・ニューヨーク

キャピタル・ニューヨークでのダフネ・カーによる50の言葉の素敵なレビュー:

オープニング曲の『スノーフレイク』 はいまの音楽とはかけ離れているように 聞こえて、過去20年間が飛んでいくような感覚です。 … そしてベースが入ってきてもその感覚は続きます。 張りつめて削ぎ落とされたエレクトリックな音は、 ポップスの世界ではずっと無かった音です。 ギターのチリチリした感じはフリップ卿もまだまだ健在と思わせるし、 スティーブ・ガッドのトムやブラシでのスネア、官能的なシンセパッドなど、 このレコードが受けた一番新しい影響は トーク・トークのもっともポップから遠いところからなんではないかと思わせる。 ブッシュ自身の70年代後半から80年代にチャートを席巻したヒットも 同様に記憶から飛んでしまう。残っているのは コード進行とかビロードのような彼女のボーカルだけ。 雪をテーマにしたこのアルバムの7つの曲をずっと聞いていると、 こういったアナクロニズムこそが大事なところだと思えてきます。 2011年のケイト・ブッシュは場違いかもしれませんが、 また、ケイト・ブッシュが拓いた道を続く多くのアーティストと 比べずにはいられないということも同時に言えます。 おそらく、この冬の小路はそのような息苦しいところから 逃れるための最良の方法だったんでしょう。 … ブッシュにかかると、どの楽器もどのフレーズも曲全体に有効に働く。 1つの音も無駄にはしないのは、まさに技といったところですが、 この完璧主義のために1993年から2005年にわたるギャップが生まれてしまったという ことでもあるわけです。 … このアルバムで、ケイトはいろいろなケイト・ブッシュを巡った末に 原点のケイト・ブッシュに戻ったと言えます。 … プログレのいろいろなものを取り込む勢いとニューウェーブの風変わりさとか不遜な態度 を吸収するところは、一時はヘンとか変わり者と言われましたが今は立派に認められて いますが、それとポップスのパッケージに改革をもたらそうという 情熱とがポップスの中でのアートの2大潮流です。 ロブ・ヤングのエレクトリック・エデン という素敵な本では、英国の新旧のフォークを『英国文化の秘密の庭園』と 称しています。 ヤングはブッシュのことをニューウェーブと言っていますが、 それは普通の意味ではなく、 オカルト風の声や自然や空のことを変な拍子やロック的でない楽器 で演奏する英国のミュージシャンの長い系譜のなかでのニューウェーブという ようなことで、バンパーステッカーには『イギリスのヘンを守ろう』などと 書かれているような感じ。

Kate - Misty

なんという辛口批評! タブロイドでのケイトの採点は?

ロンドン・イブニング・スタンダードでのピート・クラークの4つ星: 「メインのテーマは良い: 曲は全部似ているようには見えるが、雪の結晶のようにどれも違ったかたちを見せる。 ちょっと時間をかけないといけないアルバムである。 …」  デイリー・メールのエイドリアン・スリルズからは 4つ星: 「 冬をテーマに展開する曲たちは … ケイトの依然として圧倒的なボーカルを、以前よりも豊かでアナログっぽい 音に載せてゆく。 最初は、主に本人の流麗なピアノの演奏で始まるが … 最高潮は2曲の魅力的なデュエットである。 … 古い枠組みに決して囚われないアルバム、そしてシンガーである。 」  デイリー・ミラーのゲイヴィン・マーティンは4つ星: 「空想的で削ぎ落としたアルバムは奇怪な甘さで、なかなかの作品。 色気のある新しい氷の時代のピアノ。」  ザ・サンは4点ケイトの氷漬け: 興味深いコンセプトアルバム … 奇妙にして創意に富み、シュールで刺激的。

「神秘に包まれた伝説のケイト・ブッシュは健在」: ヘヴィー・ミュージック

ヘヴィー・ミュージックでのディラン・テラによるちょっとしたレビュー:

ケイト・ブッシュの 神秘的な伝説は健在である … 雪のための50の言葉は急いで作ったような作品では無いようだが、 聞いていてもすぐには終わりそうにないような雰囲気を醸し出している … 超現実的な夢の世界と深い感情を描いていて … そして、上質の小説のように、なんの予備知識もなく聴いても たちまち引きこまれてしまう。

ゆっくり味わう必要があるが、待てばきっと報われる

ハーバード・クリムゾンでのレベッカ・J・マズールさんでの 3.5星:

ユニークなすごさを備えたアルバムで、そのスタイル、内容、構造はとても 魅力的で美しく、同時に奇妙でとっつきにくいところもあり、 … 異常に長い曲ばかりで、 … ミニマリストの語るストーリーというか … 何よりアーティスティックな表現と実験の場としてはすばらしいキャンバスだ。 その長さもあり、 メロディーのモチーフはあまり変わりなく何分間も同じ繰り返しだし、 曲を聞いていてもどこにいるか分からなくなる。 … 演奏の細やかさや、控えめで感情のこもったボーカル、曲の詩的な側面などを 味わおうと思うと、このアルバムはかなり集中して聴かないといけない。 ブッシュは曲の構成を広げることで、詩的な深みを恐ろしいほど作り出している。 … ユニークな素材にインスピレーションを得て豊かなイメージを ともなった歌詞の世界を作り出すさまはブッシュのいつものクリエイティビティの 証左である。 … アルバムを通して、控えめなユーモアのセンスも感じられる … ドラマティックなところではケイトの声は 不安げながら力強い不協和で高みまで上がり、 差し迫って絶望的な場面では低くガラガラになる。 … これは奇妙なアルバムである。 楽器の構成は最小限で、メロディーは掴みどころがなく、 歌詞はひねくれて感情的。 しかしこれは同時にケイトの創作性を遺憾なく表現した素晴らしい作品集でもある。 曲は音楽性もともかく、純粋芸術や詩作としても価値のあるものだ。 ゆっくり味わう必要があるが、時間をかければきっと報われる。

雪によって語る: ウォールストリート・ジャーナルでのインタビュー

ウォールストリート・ジャーナルでの ジム・フジリによる短いインタビューとアルバムレビュー:

以前ケイト・ブッシュのアルバムの間隔が12年もあいたことを思うと、 今年早くに『ディレクターズ・カット』が出て、今週『雪のための50の言葉』が リリースされたのは、すごいことです。 どちらのアルバムでも分かるのは、ブッシュさんが面白くないなんてことは ほとんど無く、すごい作品であることがほとんどだってことです。 …」

雪のための50の言葉: ハフィントン・ポストでのケイト・ブッシュとの会話

オンラインのハフィントン・ポストでのマイク・ラゴナによる短いインタビュー

抜粋:

Mike Ragogna of the Huffington PostMR: なるほど。「ミスティ」の背景について もうちょっと話してもらえますか。

KB: この曲は、主題もちょっと変わってますが、とっても長いんです。 アルバムの中でも一番長いんですが、14分ぐらいありますね。 こんなに長い曲を書くつもりはなかったんですが、普通のポップソングの スタイルじゃなくてもっと長い曲のつくりについていろいろとアイデアを 暖めてたんです。 もっと時間をかけてストーリーのいろんな部分に触れることで、 ストーリーが見えてくるように語るってことを やりたかったんです。 テーマは女の子が雪だるまをつくって、あとでその雪だるまが 寝室にやって来るっていうだけなんですけどね。

MR: 雪だるまはみんなそうですよね。

KB: どうでしょう? 分かりません。みんな黙っててくれたらいいんですけどね(笑)。

2011年11月22日火曜日

ニューヨーク・タイムズのレビュー: 「ゆったりと、静かに、そして風変わりな...素晴らしいニューアルバム」

ネイト・チネンはこのアルバムの レビューをニューヨーク・タイムズに出しています。 こちら「“The world is so loud,”とケイト・ブッシュが冒頭の安らぐようなコーラスで くぐもった声で歌うのは『雪のための50の言葉』。 ゆったりと、静かに、そして風変わりなニューアルバムです。 … もし、ディレクターズ・カットが50の言葉を制作するにあたっての 心構えを作り上げるために必要なものだったとしたら、 それは十分な価値があったと言える。 このニューアルバムはまさにすばらしく、 ブッシュのやわらかなピアノで決定づけられるトラックに イマジネーションあふれる歌詞がしっかりと沿っています。 … 全体のトーンはスローで薄暗い感じですが、 悲しくはありません。 『タホ湖』のような氷に閉じ込められた幽霊の話であっても、 そこには本物の感情表現が込められています。

Kate makes Lake Tahoe film segment

「一生を懸けて聴いてもいい」: Live4Ever

Live4Everでのサイモン・ムーアのレビューは 私見ですがベストの1つです。 :

彼女は語り部である。 いままでもずっとそうであったように … このすごい曲たちはジャンルを飛び越えるものだが、 ケイト・ブッシュは自分が築いた玉座に安穏と座っているような人ではなく 常に新しいサウンドを求めている … 主役のピアノはジャジーになり、サスティンが効いた感じ。 饒舌でシルキーな声は 過ぎし日の襲いかかるような激しさを失いましたが、 その声を前面に押し出したミックスで安定感と活力を感じさせ … 音楽をその根源にまで削ぎ落として聞かせる。 … これが詩的に過ぎると聞こえるのであれば、この音楽の本質が少しは分かっているという ことだ。 暗い田舎の夜に向けたようなメロウなバッキングは、すぐにあなたの 心を捉えるようなものではないかもしれないが、 だんだん忍び寄って耳の中で育ち、だんだんあなたをとりこにしてゆくだろう。 どの曲もだんだん大きな存在になっていって、最後にはアルバム全体を 愛せざるを得なくなる。 … 聞くたびに新しい層が見えてきて、それがまたいままで知らなかった ストーリーを見せてくれる。 これは一生をかけて聴き続ける価値のあるアルバムだ。 とにかく聴き始めていただきたい。

スウェーデンの新聞「Dagens Nyheter」でインタビュー

スウェーデンの新聞「Dagens Nyheter」(今日のニュース)では、 ケイトのインタビューが特集されていて、 こちらで (スウェーデン語で)読めます。

冒頭でケイトはインタビューアーにスウェーデンの冬はどういうものかを 聞いていますが、それがとても長くて4~5ヶ月もあるという答えを聞いて、 こう言って笑っています。 「へえ、4~5ヶ月も雪が降るんですか? それはそれは! ちょっと想像するのも 難しいですが、私のアルバムのことを悪く思うようになったりしないと いいなと思います。」 プロデュースはほとんど自分でやるんですかと聞かれて、「お茶を入れるのもね」。 そしてどうやって声を維持しているかを聞かれると、 「家の中で料理したり家事をしたりするときに歌ったりはしないですね。 ボイストレーニングも別になってなくて、ほんとうはやった方がいいんでしょうけど。 ほんとうに、作品を作るときに歌うだけです。」 インタビューの翻訳全文はこちらから。 翻訳はイェンスさんです。

「わずかな問題があるが驚異的な作品」: サウンドスパイク

サウンドスパイクのジェームズ・マディソンさんはケイトの声がお気に入りです:

ブッシュは依然として非現実のファーを身にまとった個性的な才能だ。 … 彼女は、自分自身について語らないことによって自分のことを語っているかのようです。 若い頃のつんざくようなハイトーンのピークは、スモーキーな中域の響きに置き換わり、 落ち着かないアバンギャルドな感じがなくなって魅力を増しました。 今の世界であまた見られる精神的な後継者への先輩としての立場を確認しようと しているかのようである。 … 楽曲的にはブッシュ自身の伴奏は飾り気がなく美しいもので、 ちょっとジャズピアノ風。 ときにミュートギターやブラシのシンバル、優美なストリングが入り、 ゴージャス。 冬の曲集の前半は、まさにそのテーマのように進む。 静寂のなかで降る雪のように、すべての魔法が 眼の前で展開される。 曲は時間をかけてゆっくりとその世界をつくってゆく。 … しかし、完璧なのはそこまで。エルトン・ジョンがとつぜん 「ウィーラー街で雪に閉じ込められて」で現れるのは、 唐突である。 … 幸いにも、最後の曲は控えめな「天使にかこまれて」で、これはまた最初の良い状態に もどしてくれる。 とり憑かれたような白いちりの舞う墓地で、 ブッシュひとりが、その声とピアノで歌いかける。…」

「パワフルな作品」: ステレオガム

ステレオガムではトムさんが今週のアルバムに選んでいます。 ケイトの新作が出て以来続いている転向者の一人です:

今まで、ケイト・ブッシュさんの作品についてはあまり気にせずに 過ごしてきましたがそれで十分にハッピーでした。 シングルの曲は知っていましたし、以降のアートポップ界のアーティストへの影響のことも わかっていました。 しかし、ひねくれたようなヘリウムボイスのようなボーカルとねじけたメロディーの ために、いままでにちゃんと聞いてみようとは思いませんでした。 大体のところ、ブッシュはみなさんと同じように盲点にあったのでしょう。 しかし、この新作の雪のための50の言葉は、私のような懐疑的な人も含めてもう一度 考えてみないといけないと思わせる作品でした。 一見すると、雪のための50の言葉には、いっぱいもったいぶった感じの 危険信号が灯っています。 目も当てられないようなカバーアート、構造のはっきりしない曲のつくり、 6分を下回る曲が1つもなく多くはとても長くなる曲の長さなど。 こういった良くないところがあります。 … しかしいったんこのアルバムの魅力に取りつかれてしまうと、 こういった弱点が全部(カバーアートを除いて)強みに見えてくるのです。 音楽的には雪のための50の言葉は余分なところのない繊細なアルバムです。 全神経を集中していなくてもぼんやりと聴いていてもいいような感じです。 楽曲としてはブラシのドラムといい、印象派的なピアノといい、 控えめなエレクトロニクスといい、はらはらと漂うような造りです。 ブッシュの圧倒的な声はほとんどのところささやくような感じにとどまって いますが、シンプルなフレーズでも十分に心に届きます。 歌詞も意図的に外したようで、 この曲たちがどれほど特別で風変わりなものかを忘れてしまうほどです。 … 一度アルバムを感じてしまうと、 最も現実離れした考えさえ鳥肌がたってしまうほどです。 … 愛のはかなさのテーマが際立ちます。 … ひとたびこのアルバムを受け入れてしまうと、とても強力なのです。

「スペースがあり美しく純粋の極地」:コンシクエンス・オブ・サウンド

4 1/2 stars from Siobhan Kane at コンシクエンス・オブ・サウンドでのショーハン・ケーンによる 4星半(タイム誌のウェブサイトにも掲載):

雪を舞台装置に使って、彼女のクリエイティビティを表現するための スペースがあり美しく純粋の極地の背景を作り出しています。 … 『スノーフレイク』はレコードを始めるのにふさわしい愛らしい曲で、 母と子の会話、あるいは地球と我々との会話を生み出します。 この曲は私達が地球に属していながら『氷と塵と光』でもあることを示唆しているからです。 血と肉とを備えた存在でありながら空気のようでもあるという感じ。 この曲を通してひらひらと流れるピアノや マッキントッシュの歌う『クリスマスの夜』は感情をゆさぶります。 ブッシュは『世界はうるさい』と歌っていますが、そのためか そこに旅をするというか入り込んでしまえるような静寂の世界を 作り上げています。 … 『タホ湖』はステファン・ロバーツとマイケル・ウッドのテナーと カウンターテナーのハーモニーで始まり、 そこから悲しみにくれるようなピアノに乗せた ブッシュの何かを切望するような、あるいは探すようなボーカルへと つながります。 … 『ミスティ』はほぼ14分にもわたるすばらしい曲です。 … 曲はドライブ感のあるリズミックな曲から語りに近いような曲まで さまざまで、ジャズの感覚とフォークの雰囲気もあり、 エキサイティングな音楽を作り上げています。 …」

ビッグ・ボーイがケイトのニューアルバムを賞賛

ローリング・ストーンでは、 ラッパーのビッグ・ボーイがケイトのニューアルバムをとても気に入っていると 伝えています。 「このアルバムはすごく沈んだ感じのチルで、 いままでのケイトの音楽を知っているファンとしては、 とってもケイト・ブッシュらしいって感じかな。 すごく濃縮されていて生の感情が入っている。 めちゃくちゃ恋をしている感じは、まるで自分の日記から取ってきたような感じだし。」 ローリング・ストーンによるとビッグ・ボーイの好きな曲は ウィーラー街で雪に閉じ込められてだそうです。 「彼女と男との話で、生まれる前から愛し合っていて、 お互いに絶対に離れたくないと思っているというような話だね。 これはすごくぐっとくる曲で、すごく深いね。最高…

Big_Boi

ケイトがニュースに!

BBCラジオ4の朝の看板ニュース番組トゥデイで、 ケイトのニューアルバムのりリースを取り上げていました。 また、本日同じく看板番組のフロント・ロウで放送される ジョン・ウィルソンのインタビューも少し流されました。

すぐにロイター でも取り上げられ、今のレコード業界の現状についてのケイトの嘆きが 紹介されました。

ザ・デイリーでのアルバムレビュー: 「ゴージャスに間抜け」

リッチ・ジャヴィアルがニューアルバムのレビューをザ・デイリーに 出しています。 こちらの ようなiPad向けの新聞です。 「この10枚目のアルバム、『雪のための50の言葉』ほどにブッシュがゴージャスに間抜けだったのは、 1982年のドリーミング以来かもしれない。 ここで彼女は、降る雪に恋をし、イェティを科学者から守るためにその足跡をたどり、 雪だるまを作って情けを交わしたり。 エルトン・ジョンとのデュエットの『ウィーラー街で雪に閉じ込められて』は、 『ウェイテイング・フォー・ガフマン』での『ミッドナイト・アット・ザ・オアシス』での 例の意味不明なオーディションデュエットを思い起こさせる。 (ジョンの"Just two old flames keeping the fire going/ We look so good together,") とりわけ間抜けなのが、スティーブン・フライとのコラボのタイトルトラックで、 ここでは雪を表す言葉を並べて行ってだんだんわけが分からなくなって行く ("swans-a-melting," "faloop’njoompoola," "creaky-creaky," "Zhivagodamarbletash," "bad for trains," "blown from polar fur") 。 そしてブッシュがときどき "Come on man, you got 44 to go!" と合いの手をいれるようになっている。 もしブッシュ本人が笑い事にしていなければ、他の人の笑いものになっていたことだろう。

残念ながら、雪のための50の言葉は、想像しているほうが実際に聴くよりも面白いかも しれない。 ブッシュは前作のエアリアルで見られたようなブラシのドラムとアコベースを 引き続き気に入っているようだが、今回の作品では完全にポップの構成を捨て去っていて、 それがとても残念。 7曲だけで65にも及ぶ作品の中でも、ミスティーは13分も コーラスなくだるい展開を繰り広げる。 ブッシュのピアノは風が吹き抜ける感じではなく霧雨ともいうのか、 ちょっとずつ出てくる繰り返しのフレーズが十分なスペースを作っている。 このアルバムはちょうど中ほどでちょっとアップビートのワイルド・マンがきて、 そこが頂点だといえる。 しかし、これはブッシュの最も冴えない作品である。

ラジオインタビューの続報

BBCラジオ4のフロント・ロウでジョン・ウィルソンが行った ケイトのインタビューが下で聞けます。 これを聞くと、ケイトが今の音楽業界についてどう思っているかとか、スズメバチのおかげで クラウドバスティングの歌詞が変わった話とかが分かります。

Q podcast本日、UK時間の午後3時、カナダのラジオでジァン・ゴメシが行ったインタビューでは、雪のための50の言葉と 自身のキャリアについて語っています(こちらで 聞き直しができます。またこちら には無料のiTunesのポッドキャストがあります)

そして、ドイツのラジオ局WDR2で昨日の夜行われたインタビューは 下のリンクで聞きなおしができます(ルイーズさんとトムさんから)

「退屈すぎる」: デイリー・テキサン

オースティンのデイリー・テキサンのロバート・スターにはお気に召さなかったよう:

音楽というのはとても主観的な芸術で、ある人が熱狂する作品が別の人にはまったく興味のない ものだったりするのはよくあること。… ケイト・ブッシュの最新作、 雪のための50の言葉は勉強するときのBGMとか寝るときに聴く音楽としては いいかもしれないが、しっかりと聴く音楽としてはよろしくない。 だらだらと続く曲は、ときに10分を超えて、うんざりするような同じピアノのリフを 繰り返し、何か意味のありそうななさそうなわけのわからない歌詞を歌う。 タイトルトラックがその極地で、なんと雪を表すイヌイットの言葉を延々と 挙げてゆくのだ。 … 雰囲気のあるよく作られたアルバムであり、きれいな作品だが、 同時に退屈すぎて、このような前衛性が好きな人以外にはアピールしそうにない 作品である。 自分の表現性の闇に迷い込んでしまって他の人がどんなものを聞きたがっているかが 分からなくなってしまったアーティストの作品である。 それでも、ブッシュはまだ聴いてもいいと思わせるものを持っている。 雪のための50の言葉はとてもいいアルバムとはいえないが、 ブッシュがまだいい作品を作ることができることを示している。 もう少しアップテンポでリズムのいい歌を入れていたら、 もう少しお勧めしやすかったのだが。 この状態であれば、大がっかりだとしか言いようがない。

「人の生きる姿への挽歌」: ボストン・グローブ

ボストン・グローブのジェームズ・リード:

「『雪のための50の言葉』という名前の作品に似つかわしく、 ケイト・ブッシュの10枚目のアルバムは氷河のような緩やかさと趣きで動く。 ピアノを中心に、ブッシュのしなやかな歌声と繊細なドラム、ベース、ギターが彩る … これは表面的には雪をテーマにした曲だが、本質的にはそれを超えて、 人の生きる姿への挽歌になっている … この曲たちを聴くと静かな気持ちに誘われるが、ゲストが押しかけることになってしまっている … カメオ出演のゲストは邪魔にはなっていないが、舞う雪のように軽く飛んでいって しまいかねないアルバムをしっかりと落ち着けている。」

「暖炉で燃えるような命で照らされる消え行く世界」: LAタイムズ

LAタイムズでのマーガレット・ワプラーは3.5/4:

「丘の上で、豊かなビクトリア朝風のガウンにケープを重ねたりしているような感じで、 ケイト・ブッシュは同世代のミュージシャンから圧倒的な個性を認められて来た。 … そのような崇敬の雰囲気から、表舞台から姿を消していた英国のシンガーソングライターが 1枚ならず2枚ものアルバムを制作する気にさせたのだろうか … 雪のための50の言葉では、繊細な曲から荒々しい曲まで曲調は激しく変わるが、常に エレガンスな輝きを持っている。 ブッシュの書く曲は冬の根雪から発し、ピアノが氷が弾けて初めての動きを 現しているかのようだ … ブッシュの世界は寒いかもしれないが、それは凍り付いているわけではなく、 消え行くような世界が暖炉で燃え上がるような命で照らされているようだ。」

「濃密で熱狂的で悦びに満ちた」: デジタル・スパイ

デジタル・スパイでのメイヤー・ニッシムによる5つ星レビュー:

「この6年の間のどれだけの時間が新作の7曲を制作するのに使われたかどうかは分からないが、 しかしどの時間にもその価値はあったのだろう。 トラックリストを見ると曲が少なくて驚くかもしれないが、ディスク全体では65分以上も あり、雪をテーマにした濃密で熱狂的で悦びに満ちたレコードとなっている … 控えめだがしっかりとした演奏はゴージャスにブッシュが紡ぐ雪の物語を彩り、 ユニークな彼女の声は、今まで以上とは言わぬまでも変わらぬクオリティを 保っている。 次の新作までまた6年待たないといけないとすると残念だが、 2017年のクリスマスにもこのレコードはまだ十分聴いていられそうだ。」

「とりとめのない奇妙な大仕事」: ザ・ナショナル

ザ・ナショナル (アブダビ)でのスティーブン・ダルトンによる4つ星レビュー:

「ケイト・ブッシュのニューアルバムと言えば、いつも事件です。 53歳になる英国のフォークポップ界の天上の女王は20年間にわたり世を忍んで半ば引退を 決め込んでいたようですが、その神秘さはさらに深まっています。 … 今年2枚目になるアルバムは歌詞はぼんやりした感じですが、音楽的には豊かで、 雪と伝説のストーリーをテーマにしています。 … 少し実験的な音も入れたしなやかで現代的な作風は、PJハーヴィーやレイディオヘッドの 最近の作品と並べてもしっくりくる感じです。 昔はキンキンしていたブッシュの声も、今は年を重ねて丸くハスキーになっています … 雪のための50の言葉は、言わばとりとめのない奇妙な大仕事で、ブッシュの 初期の緻密でメロドラマ性を持ったアートポップのファンにはお気に召さないかも しれません。 しかしこれはかなり成功した実験であり、 クリエイティビティーがまたあふれ出してきていることの証拠だとも言えます。」

2011年11月21日月曜日

ウェアズ・ザ・トラウザーズでの10/10レビュー

ウェアズ・ザ・トラウザーズでのレイ・バートラム: 「雪のための50の言葉がいままでの傑作たちと比較される中でどのような評価を 受けるかは、まだ断定するには早いですが、 このアルバムには1曲としてつまらない曲、弱い曲や時間稼ぎがなく、 65分に渡る全ての曲がケイトのもっともクリエイティブな輝きを見せてくれていることを 思うと、これはまたひとつ、ケイト・ブッシュの古典に出会ったのかも しれないと感じます。」 アルバムの評価は10/10点。レビューの全文(長い)は こちら。 (ブライアンCさんより)

「ファンタジー、擬人化、幽霊、ミステリー、天使、不死」: ピッチフォーク

ピッチフォーク・メディアの“ベスト・ニュー・ミュージック”でライアン・ドンバル は8.5/10評価:

ブッシュの作る物語には、古典的な直接さに面白い複雑さを加えられています。 このアルバム中の曲には、簡単にまとめられるものが多いですが、 歌い手の表現豊かな声と不思議なアレンジによって、不思議な重層性が生まれています。 そして、この雰囲気。 アルバム全体を通じて、1985年の傑作である愛のかたちのB面の 雰囲気とコンセプト性を思い起こさせるような 心を動かされるような気味の悪さが感じられます。 実際、2011におけるこのアーティストの存在を考えると、 ブッシュ本人以外に価値の基軸となるようなアーティストを見つけることは 難しい。 … 今年あったインタビューで、53歳のブッシュはあまり新しい音楽は聴かないと 語っていたが、このように圧倒的に控えめで微妙な音で雪を歌っているのを 聴くと彼女のいうことも信じられる。 … このアルバムの主題は、無駄かもしれない中でもつながりを求めて努力すること– ブッシュ自身とそのキャラクター、現実と非現実、愛と死との間などのつながりである … 雪のための50の言葉の大部分は真っ白で夢のような不信の状態を語っているが、 ブッシュが自分の力の全てで影のような幻を現実のように表現している ことは特筆しておくべきである。 彼女の音楽は、このアルバムも含め、大切に守られた子供の場所のようなところに 連れて行ってくれるようです – それは純粋なだけでなく想像を働かせる余地があり、年をとるということがない場所です … しかし雪は単純な時代に戻っているだけではありません。 結末、喪失、大人の静けさに満ちています。 ファンタジー以上のものです。

「異常に美しく個性的な輝き」: DIY

DIYのマーティン・ヤングさんは9/10点:

前宣伝でも言われていた冬の雰囲気は、デリケートでニュアンスがあり、ときに寂しげな曲に 確かに考えられます。 ブッシュは劇場的で活き活きとした音楽をつくることで有名なアーティストですが、 『雪のための50の言葉』は抑制を効かせて細心の注意で美しい音楽を作る優れた才能が あることを世に示しています。 このアルバムはととも長く、少なくとも2曲は10分以上の長さがありますが、 全くダレることなくしっかりと聞かせてくれます。 降る雪をうっとりと眺めながら何時間も過ごすことができるのと同じように、 壊れもののような曲たちは、その長さにも関わらず、没頭させてくれます。 … ケイト・ブッシュが素晴らしいのは、ケイト以外に彼女が作っているような音楽をだれも 作ることが出来ないだろうということで、 『雪のための50の言葉』もまた異常に美しく個性的な輝きを示しています。 長く暗い冬の夜をすごすのにはぴったりのアルバムです。

「ドラマ、音楽、冗談の稀有な融合」: スキニー

スキニーではサム・ワイズマンが5つ星評価:

ケイト・ブッシュ以外にだれがこんなことをできるのだろう? 雪についてのコンセプトアルバム、エルトン・ジョンとのデュエット、 スティーブン・フライが雪を表現する超現実的な言葉を並べ立てて しかもそれをまじめに聞かせようというタイトルトラックなど。 もちろん、ブッシュはそのような心配などすることなく、 業界の批評や売り上げ上の期待とは完全に別の世界での 想像力の領域で仕事をしてきた人です。 2005年のエアリアルと同じく、雪のための50の言葉は ドラマ、音楽、冗談の稀有な融合で、とても魅力的です。 音楽的にはこの世のものとは思えないほどソフトでもわっとしたレコードの音は、 ブッシュがつくる高尚でなおかつ控えめな雰囲気をつくる神秘的な力を 支えています。

メトロ: これも5つ星レビュー

UKのメトロ紙でアーワ・ハイダーが書いています: 「… まだ神秘的なセクシーさを振りまくケイト・ブッシュは、突然 多作の魔法を手に入れたようです … とても刺激的で重層的な作品で、たっぷり浸りきることができます … 楽器とクラシックのコーラスが溶け合い、あまくむせぶピアノやエレクトロニカが 織り交じって、このアルバムはエキセントリックな美があります …」 (このレビューは姉妹紙のダブリン・メトロ・ヘラルドにも掲載されました)

「タホ湖」のアニメーションフィルムの予告編がケイトのサイトに登場

こちら のケイトサイトで、この作品が再生されます。ご覧ください。

Lake Tahoe film

公式サイトにケイトの新しい写真!

ついさきほど、こちらのケイト公式サイトの 雪のための50の言葉のギャラリーに追加になりました。 この写真に関係するようなビジュアル作品が発表されるのを期待したいと思います。

Hands image

Kate 2011

Kate with 'Misty' puppets

Lake Tahoe visuals

2011年11月20日日曜日

「天使にかこまれて」がケイトの公式サイトでストリーミング中

ケイトのサイトでのストリーミングの締めくくりになりますが、アルバムのアートワークと 降る雪がフィーチャーされています。 雪のための50の言葉のUKでのリリースがこれで整いました。 アルバムはケイトのキャリアの中でも最高の評価を受けています。 嬉しいことです。

Among Angels still video

「ユニークな趣きのレコード」: リップ

リップはオーストラリア の若い女性向のサイトです。 アンジェリク・ルーによるレビューの視点はとても面白いと思いました:

ケイト・ブッシュのことを 知らないかもしれませんが、お父さんやお母さんがファンかもしれませんよ(悪いことではないよね) … まず、このアルバムで分かるのは、曲が長い! 雪のための50の言葉には7曲しか入っていなくて、 でもどの曲も長くて、ケイト・ブッシュ流のユニークで趣きのあるレコードになってます。 せかせかしない人の作品です。 雪のための50の言葉はイギリスの冬の雪景色の中で作られました。 あまり詰め込まない、落ちついた作品です … ケイト・ブッシュのハードコアなファンにはこのアルバムは期待通り、新しく聞く人にとっては じっくりと聴く努力が要るでしょう。 すぐに好きになれるような曲を探している人にとっては、この想像力の世界と曲の長さで イヤになってしまうかもしれない。 ケイト・ブッシュは、コンセプトアルバムが普通で、シングル曲があまり聴かれなかった 時代の人なんだ。 コンセプトアルバムによくあるワナにこのアルバムもかかっているようですが、 どの曲も同じに聞こえてしまいます。

「ただ美しい」: インデペンデント日曜版

インデペンデント日曜版でも サイモン・プライスが5つ星をつけました:

あまり人前に出るのを好まない天才を支持する人には嬉しいことでしょう。 これはただ美しい作品です。 7曲しか収められていませんが、とても長い曲もあって、 なにがしか雪に関連するテーマを歌っています。 音も雪を思わせるようで、それもドラマチックに吹きすさぶブリザードではなく 夜に前触れもなく降り始めて積もってゆく雪のようです … このアルバムのピークは、エルトン・ジョンとの デュエットで、生まれ変わりを歌っている『ウィーラー街で雪に閉じ込められて』です … そして最後の『天使にかこまれて』では繊細で控えめなピアノで現実世界に戻り、 彼女はベッドの雪だるまさんのようにまた溶けて見えなくなっていきます。

「ブッシュの広大な空想の世界をめぐるゆっくりとした冬の旅」: Fワード

フェミニストのサイトFワード でのデビ・ウィザース(『ケイト・ブッシュと論説の冒険』の著者)による 50の言葉についての紙幅を取った賞賛:

ケイト・ブッシュは音楽を作るだけでありません、彼女は世界を構築します。 雪のための50の言葉はまさに、そのようなブッシュの想像力が作った多重世界のひとつで、 彼女の33年に渡るキャリアの中で曲作りの技巧と神がかったスタジオワークを 通じた実験や変身で聴衆を喜ばせ、困らせ、驚かせてきた歴史のひとつです。 … 彼女のコンセプト作品は、次から次に興味を移してゆくいまの時代には、まったく不適なものと 言えるかもしれません … しかし、もしあなたが雪のための50の言葉のチャレンジを受け止めて、 じっくりと聞くことを決心すれば、きっと深く報われることでしょう … ブッシュの音楽を聴くときには、ばかばかしいことを良いものとして受け止める 準備があると良いです。 そうすると、アルバムのなかでときどき現われる、ちょっとアレッと思ったり 聴いていてきまりが悪くなるような部分に対して用意が出来ますから。 しかし、それにも関わらず、ケイトを愛し信じていれば、 そのようなこっけいな飾り物の裏に深い意味があり、なにか他の大事なことが あるということを信じつづけることでしょう … 言っておかないといけないのは、私自身ケイト・ブッシュの作品は大好きですが、 同時に、土着の文化を分別なく無批判に取り入れてしまうことについてはどうかと 思うことがあります … このニューアルバムでは、エスキモーが雪を表す言葉を 50も持っているという伝説をあまりにも無批判に主題として取り入れて しまったように思います。 … 特に、タイトルトラックとワイルド・マンでは、そういうところが気になります。 そもそもチベット民族衣装に身を包んだ写真はケイトの宣伝用に適当なものでしょうか? … 雪のための50の言葉は、いままでと同じように まさにこの世界のなかで曲を書き、演奏し、制作しているソングライターがつくる音です。 その音楽はいくつもの世界を開き、創造性を刺激し、広がりを感じさせます。 おそらくいちばん大事なのは、音楽の美しさをまるごと味わおうと思えば注意を払って 深く聴きこまなければならないという音の世界に入ることを この時代のリスナーに要求しているということです。 … ケイト・ブッシュはヒーラーであり世界の間をつなぐ伝道師でもあります … しかしながら、ブッシュはもっと自分の作品づくりの中でもっと他の文化についての 理解をすることに注意すべきだと思います。 そのためにたくさんのファンを失っているのではないでしょうか。 このような輝きをもった作品を作っているのですから、とてももったいないことです。

「このとてつもない女性にはだれも敵わない」: サンデイ・タイムズ

サンデイ・タイムズ (有料コンテンツ)でのダン・ケアンズによる今週のCD:

エアリアルでは、家庭的なことの中から予想もしない可能性や心の動きが出てくることを 示して私達を驚かせてくれましたが、 このニューアルバムもそれに劣らず混乱ととまどいを感じさせ、何より独特のものです … 音楽的にはブッシュにとってはもっとも音のスペースがある作品です。 いくつかのトラックでは声(よりしっかりとしてさらに感情のこもった声)にピアノ、ベース、 ドラムスを加えただけです。 作品としては完璧な成功とは言えません。 もっと広がりのある音やスペースがあって、ジャズ風の色付けがもっと少ないほうがいいなと 思わせるところもあります。 ? しかし最後に、静かでとても魅力的な、 『天使にかこまれて』が聞こえてくると、このとてつもない女性には 誰も敵わないというように思いなおしてしまいます。

「比類ない美しさのパラレルワールド」: デトロイト・フリープレス

デトロイト・フリープレス ではマーティン・バンダイクが5つ星:

『雪のための50の言葉』の中のケイト・ブッシュは、 衝撃的に魅力的な姿です … オープンでゆったりとした夢のような7つの曲を通して、 ブッシュは比類ない美しさのパラレルワールドを作り出しています。 このアルバムの軸を作っている印象的なピアノとともに、彼女の驚くべき 声はあいかわらず強力です。 ブッシュは雪となんらか関係した歌の上で瞑想と夢幻の世界を作り出しています。 このアルバムは、ベルを鳴らすそりや雪だるまといった お決まりの甘ったるいコンセプトアルバムだと思ったら間違いです。 これはもっともっと深い作品です。

オブザーバー: ケイト・ブッシュ - ポップ界で最高に響く声の復活

今日のオブザーバーでのティム・アダムスの記事、 これはたぶんインタビューが取れなかったので書いた記事のようですが、 ありがたいことに、情報が取れなかったという状況のわりには酷評ではありません:

ブッシュについては、「天上の」とか「あどけない」という形容詞が つきまとって来ました。 彼女は子供のような直感に従い、ファンタジーの世界と自己陶酔を混ぜて 驚くような作品を見せてくれて..ということになっています。 この観点では、彼女の制作にはまったく仕組まれたものはないということになります。 また彼女が沈黙を保っていたことも、その雰囲気を強めているということも 言えるでしょう。 19才のときに彼女が作りあげたミステリアスさは、 このところ作品を出さないことによって保たれてきたわけです。 ブッシュはいつもうまく隠遁者的なイメージをメディアに対して 使ってきました。それはつまり雑誌のインタビューなんか受けたいとは 思っていないというイメージです。

「聴いててつまらないかも」: オブザーバー

オブザーバーではキティー・エンパイアが3/5の評点:

50の言葉を聴くのは、重いピアノのモチーフの方がカタルシスよりも強く、 嵐の中を進むようにつまらない。 暑くも寒くも揺れるがブッシュは弾けることなく押さえた印象である。 これは最近のアルバムの残念な傾向。 最後のピアノ曲『天使にかこまれて』はリスナーの涙を絞ろうとしているが、 どこに流していいものか。 このアルバムは、出会いのウインクをしている間が花で、 聴いていて感情をずっと抑えているのはキツい。

「気取っていて、別世界のようで、楽しくとても魅力的」: キリストとポップ・カルチャー

ジェイソン・モアヘッドはキリストとポップカルチャーの中のグレース・ノーツのセクションでこう書いています:

雪のための50の言葉で、 ケイトは、雲の中で生まれて地面に落ちてゆく雪の視点から曲を作ったり、 女性が雪だるまと情を交わすストーリーを描いたりしています。 また、コメディアン/俳優/作家であるスティーブン・フライに雪を表すことばを50個並べさせる などということもやっています。 こういうのを見るとこのアルバムが気取ったものだと思って 評価しなくても許されそうです。 これは確かに気取ったアルバムではありますが、また、別世界のようでもあり、 楽しく、そしてとても魅力的なアルバムでもあります … 雪のための50の言葉は暖かく、生きているようで、 ときに遊び心も感じられます。」

(グレース・ノーツはジェイソン・モアヘッドが 音楽の世界での紙の恵みのしるしを捜し求めるウィークリーのコラムです。 本質的に精神性をもったものや独創的で聴くに値するような素晴らしい音楽について お知らせします)

2011年11月19日土曜日

「楽しい」か「怖れ知らず」か: ラジオ4のサタデーレビュー

ラジオ4のサタデーレビューでは、 ケイトのニューアルバムについて、評者の半分は良かった(「楽しい」)とか つまらない(「どうってことない」)と言っています。 この評価は、特定の年代の人には良くある反応のように思います。 ドリーミングに対する英国メディアの反応を思い出します。 残りの半分にはホストのトム・サトクリフも含まれますが、 一定の理解(「怖れを知らないクリエーター」)を示しています。 レビューはストリーム中の36分のあたりから。

「今年一番か? ダントツで」: Music-News.com

Music-News のアンディー・スニッパーは5つ星評価で『アルバム・オブ・ザ・イヤー』に ノミネート:

評価を決める前に2~3回はこのアルバムを聞くように、と私は言われましたが、 最初にスノーフレイクの冒頭部分を聴いたときから、もう大好きになっていました。 繰り返し聴いていると、これは私のアルバム・オブ・ザ・イヤー候補だという 確信が湧いてきました … これはケイトにしか作ることのできない音楽です。 見かけ上シンプルながら、そこにはとても深い内容と、 他の人がやると妙になったり気持ちの悪いものになりそうな主題が 含まれています。 冬の美しさと過酷さのことを歌っているようですが、様々な点で、 これは若者がキャンプファイアのまわりに座って、怪談を語って いるようなものです … いままでもケイト・ブッシュは、 嵐が丘や神秘の丘のころでさえ、 その音楽には深みと複雑さがあって 簡単に聞き流せる音楽ではありませんでした。 また、近くにあり暖かいものを歓ぶことや、 詳しく見ることによる官能も常に見られました。 このアルバムにはそういったものの全てが含まれており、フィナーレの 『天使にかこまれて』ではゴージャスな声が “I can see angels around you. They shimmer like mirrors in Summer”と歌うのが 心に響きます。 アルバム・オブ・ザ・イヤーかと言えば、もうダントツで、と言いましょう。 これはすごいアルバムです。

チベット支援

昨晩、ケイトは公式サイトにチベットの状況についての思いを 投稿しました(下のニュースをご覧ください)。 私達からは、こちらスタンド・アップ・フォー・チベットのサイトを訪れて 請願署名 をすることでチベットでの自己犠牲による抗議や規制の状況について 関心をもっていることを示していただきたいとお願いします。 (インターナショナル・チベット・ネットワークのマンディーさんからの情報)

西ロンドンに雪のための50の言葉の巨大ビルボード

4つ「雪」のレビューはいいですね! 写真はジェイミーさんから。

Billboard in West London advertising 50 Words For Snow

Billboard in West London advertising 50 Words For Snow

「季節感のある室内楽曲のゴージャスで瞑想的なコレクション」: BBCテレビのレビュー・ショウ

BBC2のレビュー・ショウでのスチュアート・マコニー( ‘スーパーファン’との紹介)による とても好意的なレビュー。番組の宣伝によると:

ケイト・ブッシュのファンは2005のエアリアルにつづくニューアルバムを6年待ちました。 そして今年、2枚がほんの数ヶ月間隔でやって来ました。 一枚目の「ディレクターズ・カット」は旧作を再制作、再録音したものでしたが、 11月21日に発売される「雪のための50の言葉」には7曲の新曲が 収められています。 スーパーファンのスチュアート・マコニーさんにこれを聞いてもらって、 ブッシュの尽きることのない魅力を語ってもらいました。

スチュアートさんは、こんなアルバムをケイトに作ってもらいたかったと 語っています。その部分は番組の最後のほう、ストリーム中の29分のところです。

サッチャーとケイトといえば?

タイムズ(有料コンテンツ)では 映画評論家トム・ガッティが今朝こんな面白い記事を書いています….

政界とポップス界のファーストレディだった彼女達を結びつけるものは何だろう? 今週、メリル・ストリープ演じるマーガレット・サッチャーが 公開されるのと時を同じくして、ケイト・ブッシュの6年ぶりの 新曲アルバムが初オンエアされている 80年代の女性の大物がまだ帰ってくるというのはあってもいい話だが、 2人が帰ってくるとなるとなにか策略めいたものを感じる。 政界とポップス業界のファーストレディーだった2人を結びつけるのは何か?

1. まずはキャリアの時期。 サッチャーは1979年に権力の座につき、そのときブッシュは最初で最後のツアーの 最中だった。 サッチャーは1992年にその座を退いたが、その1年後、ブッシュはアルバムを発表して その後10年以上も休止している …」

… そしてケイトは1979年の総選挙でジム・カラハンと写真に収まっており、 マギーは同じ選挙のときに新聞の漫画で、そのジム・カラハンと一緒に ケイトになぞらえられている。 なんと!

オランダのラジオ局サイトにジェイミー・カラムのケイトのインタビュー

Jamie Cullum

いいインタビューでス。ジェイミー・カラムのケイトへのインタビューがこちらで聞けます。 インタビュー全体はBBCラジオ2で12月6日19時(GMT)でやった内容です。

チベットでの出来事についてのケイトの意見

ケイトが公式サイトで以下のような意見を表明しました:

皆さんもチベットでの出来事がひどいことになっているのをご存知でしょう。 あんなにやさしく精神性を持った文化が痛めつけられているのを 見るのはとても悲しいことです。 人々が助けを求めるためにあのような恐ろしい行動しか取り得えなかった ということがとてもショックでした。 このような状況で何も言わないでおくのは恥ずかしいことだと思いました。 世界の人たちに届いてほしいと思います。

ケイト

ケイトの言葉についてもっと考えるために、 アムネスティ・インターナショナルのウェブサイトへのリンクを こちら に置いておきます。UKの新聞インデペンデントのリンク(こちら)とマイケル・ダナムのブログも、見てください。

アイリッシュ・インデペンデントで4つ星レビュー

ジョン・ミーガー: 「 … 壮大さと美しさを見せるとても空気感を感じる音楽 … 見事なテクスチャーと雰囲気 … ケイト・ブッシュの魅力はまだまだ健在 … タイトルトラックは見事です…」

「氷のような雄大さで少し損なわれた雪に閉じ込められた恋人達」: アーツ・デスク

アーツ・デスクのマーク・カイデルの言葉を尽くした賛辞:

ケイト・ブッシュはずっと、純粋な天才とマンネリズム的過剰との間の危ういコースを進んできました。 雪と氷のソフトで結晶のような出会いの賛歌である彼女の最新のアルバムも、その例外ではありません。 人を感動させる以上に幻惑させるような音楽をつくるとき、 セルフパロディーとクリシェに陥ってしまいそうな瞬間があります。 ユニークな英国のアーティストであり、メインストリームを外れたところに 創造性の源を持ちながら、マージナルであったり一般的な人気から外れたりしない ところにいます。 とても英国的であり、より正確にはイングリッシュであるのですが、 この国の文化の流れと響きあい、 ロマンティックな流れと合わせてエキセントリックな面を探訪し、 豊かな詩的イメージと、ときに洗練されすぎたセンシュアリティを醸し出します。 このアルバムはゆっくりと主張し、微妙なところが何回も聞くうちにだんだんと 良く聞こえてきます。 … ケイト・ブッシュについて驚くべきでない唯一のことは、 予想もしないようなインスピレーションがあふれ出てくることです … このアルバムの欠点を挙げるなら、ブッシュのほとんど完璧な 高みをたどるパフォーマンスと、 ファンキーな情熱ではなく冷たく精神的な優美さで特徴付けられる リビドーによるものでしょう。

「ピアノ主導でスペースのある、寒気のするような音楽」: スピン

雑誌スピン でジェシカ・ホッパーは7/10点評価:

物憂げなセルフプロデュースの即興的な曲は、 雪に関する『連作組曲』とも言えるような作品です … ピアノ主導でスペースのある、寒気のするような音楽で、ブッシュは私達を ハスキーで静かな声の深みに連れて行くようです … しかし、彼女が若いころのような鋭い高音を出すと、曲はその力を増し、 やさしく奏でられるストリングスからあなたを連れ戻すことでしょう … 雪のための50の言葉の半分は(ブッシュの息子を含む)いろいろな男性シンガーとの デュエットでできています。 中でもエルトン・ジョンは、 ケイトが第二次世界大戦中に彼をベッドの下に隠したという ことを歌うなか、クリス・コーネルのような低音を響かせて、 アルバムのなかで最も奇妙で危うい瞬間を 作っています。 全体のダークで透き通った音はタイトルを裏切るような感じでもありますが、 その強風の中で迷わずにはいられません。

「時折の輝きと奇妙で危うげな氷のかけら達」: フィナンシャル・タイムズ

フィナンシャル・タイムズのルドヴィック・ハンター-ティルスリーに よる4つ星レビュー:

ピアノ・コードと穏やかなパーカッションの遅い渦 … 53才を迎えて声に温かいハスキーさが出たブッシュによる 冬のピアノ、雰囲気のあるオーケストラ編曲、そして親密で揺らぐようなボーカル … アルバムは低音のエルトン・ジョンとのデュエット「ウィーラー街で雪に閉じ込められて」で震え、 最後を飾るタイトルトラックではスティーブン・フライを招いて雪を表す50の言葉を 創作させています … 「雪のための50の言葉」は、その冬のテーマを語るのに、 時折の輝きと同時に奇妙で危うげな氷のかけら達も用いています。

Independent.ie でイーモン・スウィーニーによるインタビュー

アイリッシュ・インデペンデントで、ケイトはイーモン・スウィーニーと対談して、 「10枚目のスタジオアルバム、スティーブン・フライ、エルトン・ジョン、 「アイルランドの女」などについて語り、アイルランドに愛を 捧げています。」

2011年11月18日金曜日

エニー・ディーセント・ミュージックのレビューチャートで 雪のための50の言葉がトップに

エニー・ディーセント・ミュージックの‘リーセント・リリース‘のチャートでは、 50以上の出版メディアからのニューアルバムに対する評価を集めています。

本日はケイトのニューアルバム「雪のための50の言葉」のリリース日ですが、 加重平均で 8.5/10点という評価でチャートの1位を飾っています。

ITVデイブレーク: 「アルバム・オブ・ザ・イヤー」

朝の番組のデイブレークUKで、 ボイド・ヒルトンはケイトのアルバムを賞賛しています。 1時間5分のところ、画面上で“7:12 am”のところです。 ボイドさんは50の言葉がアルバム・オブ・ザ・イヤーだと述べています。 (いつも精力的なレポートのルイーズ・ウェストさんから)

ワシントン・ポストでのアリソン・スチュワートによるインタビュー

今日の ワシントン・ポストで フリーライターのアリソン・スチュワートによるケイトのインタビューが出ています:

70年代と80年代に、ブッシュは一連の幻想的なでセクシーなアートフォーク系アルバムを発売しましたが、 それらはPJハーヴェイ、フィオナ・アップル、ビヨークなど、その後30年にわたる重要な女性アーティストの ほとんど全てに大きな影響を与えました。 彼女はタフで、妥協しなくて、強烈な個性を持っていました。 多作であるとは言えませんでしたが。 この30年の間に彼女がリリースしたスタジオアルバムは10枚のみ、そのうちの2枚は 2011年の作品です: 「ディレクターズ・カット」は 自身の旧作の曲を再録音し、新たな息吹を吹き込んだ作品でした。 そして新作の 「雪のための50の言葉」は、 冬にまつわるテーマで結ばれた曲からなる、奇妙で美しいアルバムです。 ブッシュは、彼女の夫と、ときどきケイトのアルバムにも参加している13才の息子のバーティーと 一緒に英国の田園地方に住んでいます。 家からの電話で、彼女はこの世に出現したブロンテのキャラクターというよりは 英国のサッカー・ママという感じの、ユーモアがあり、気遣いのある 素敵な女性でした…

「吹き乱れるパノラマ」: RTE

RTE 10のアランさんは ジョンさんとフライさんがお好きなようで、4/5点の評価:

冷たく白い雪をテーマの中心に据えた結晶のようなピアノ曲からなる優美な組曲 … この堂々たるムードミュージックのコレクションは、ブッシュの声の やさしい愛撫からゴージャスなストリングスにまで大きく広がり、 きらめく夜の風景を広げる。 音響的には雪に閉ざされた広大な世界の静寂さを持ち、音楽的にも その温度は常温より上がることはほとんどない … そして雪で覆われた風景の落ち着きと静けさを、見事に捕らえている。 これはケイト・ブッシュが、雪の結晶のようにユニークな個性を持っているという 証明である。

BBCアメリカのアングロフェニアでケイト・ブッシュウィーク

BBCアメリカのアングロフェニアブログ(「アメリカ流の英国文化紹介」)ではケイト・ブッシュウィークを やっています:

A Life in Pictures

Kate’s Five Best Videos

Five of Kate’s best collaborators

Five Great British literary songs

A Guide to Kate’s Albums

「ケイト・ブッシュにしかできない技」: シカゴ・トリビューン

シカゴ・トリビューンでの音楽評論家、グレッグ・コットの3/4評価とエルトン卿とフライ氏に対する疑問:

70年代後半から、ブッシュはアートロックの世界の中で 自分の世界を築いてきた人です。 そのみずみずしい音楽は堂々たる音楽家の域に達し、 妖精のようなボーカルは先進的なエレクトロニクスの綾に届いています。 その歌詞の世界はユニコーンや悪魔が去来する物語の世界から、 より女性的で成熟した世界を表現するようになりました。 商業的にはあまり成功していないように見えますが、ブッシュは 作曲家-歌手-音楽家-プロデューサーとして、 確固とした個性を築き上げ、数知れぬミュージシャンに影響を与えています。 … 賞賛やセレブリティを求めず、純粋な自己表現を大事にしています。 雪のための50の言葉は、まさに、魅惑の雲の上に浮かび、氷点下の世界の家篭りに ぴったりです。 どの曲も羽毛の布団の上に被せる毛布、暖炉にくべる薪、冬が近づくとやってくる 夢物語の世界を思い起こさせます … ブッシュはそのような広がりを持った稀有なボーカリストです … そして聞くものを押さえつけるのではなく、驚くほど親密に聞かせてくれるのです。 ピアニストとしても、決して弾き過ぎることなく素晴らしい音を聞かせてくれ、 さざなみのような音で、13分にも渡る長い曲には必要な道しるべを点しています。 また、キーボードも駆使して遠くにまたたく光を思い起こさせるような効果を出しています。 …」

「圧倒的な個性と厳粛な音の世界」: クワイエタス

クワイエタスのジョー・ケネディーは、音の世界に浸っています:

雪のための50の言葉では、ブッシュは冬景色を印象派的に 表現することに専念しています。 このような仕事をもっと早い時期にやっていなかったのは、むしろ意外とも思えます。 … いつものブッシュのように日常の心配を忘れさせ、ロマンティックで内面的な 風景を描き出すさまは、いつも窓から吹雪の世界を眺めている人が作っている のではないかと思わせるところがありました。 思うに、これは彼女のテリトリーなのでしょう … いままでの作品は重層的で人を圧倒するようなものが多かったのですが、 雪のための50の言葉では、音の間が印象的です。 多くの曲は声とピアノの響きを中心に構成されていますが、 時に激しい上昇気流にあったようにペースを買えてメロディーをかなでたりもします。 … アレンジや演奏はとても丁寧で、無関心を装っていても この作品の素晴らしさは無視できないでしょう。 これほど力強く特定の気候を思わせてくれるレコードは なかなかありません…

「静謐な美しさ」: デイリー・テレグラフ

デイリー・テレグラフでの ヘレン・ブラウンによる5つ星レビュー:

雪のための50の言葉は、凍るような窓から外を眺めながら、 一人で聴くとよいでしょう。 雪をテーマにした7曲の長い曲たちはブッシュの本質とピアノを 軸に飛び回り、夢のようなたゆたうような雰囲気と 絶妙なメロディーを奏でます…」

フィンランド最大の音楽雑誌サウンディで5つ星レビュー

ここのところ何ページかのポストを見ていただければわかるように、 ニューアルバムの夢のようなレビューが次から次へとやってきています。 今日、ニューアルバムはアイルランド(私は休みを取りました!)、ヨーロッパの ほぼ全域、オーストラリアでリリースされました。 輝かしい賞賛がまたひとつ加わりました。 フィンランドで最大の音楽雑誌 サウンディで、 ニューアルバムに5つ星のレビューが出ました。 まるごと1ページを割いたレビューでは、このアルバムは熱心なファンの期待をも 上回る仕上がりで、評者によれば愛のかたち以来の最高のアルバムだと いうことです。 そして、このアルバムを聴けば「偉大なるものに触れ」ることができるとも 言っています。 翻訳はまだ手に入っていません。 (ペッカさんより)

「この世のものとは思えないボーカルと果てしないアンビエンス」: ミュージック・シュピール

ミュージック・シュピールは好意的で、エルトン卿もお気に入りのようです:

あなたがケイト・ブッシュについてどんな先入観を持っていたとしても、それを窓から放り出す準備をしておいてください。 … ケイトはいつでも、リスナーの都合など考えもせず、自分のしたいことをやりたいときにやってきました … これは、きわめてピアノが重要な位置をしめるアルバムで、有名なスタジオミュージシャンのスティーブ・ガッドによる 最小限のパーカッションがついていますが、7曲のトラックのどれも、 クラシックの影響を受けたテーマで構成され、この世のものではないようなボーカルと 果てしないアンビエンスで作られています。 … 静謐さはどの曲にも共通ですが、山場は「ウィーラー街で雪に閉じ込められて」での エルトン・ジョンとのデュエットです … 個人的にはエルトン卿のファンではないのですが、この曲は見事です。 このアルバムで受ける感覚を表す言葉が見つかりません。 ただ、ケイト・ブッシュがこんな作品を作ってアルバムで唸らせてくれたのは とてもとても嬉しいですし、まだまだ興味を持てる音楽を製作する心を持ち続けて くれているのはすばらしいことです。 彼女がまだ傑作をつくることできるとは思いませんでしたが、私は間違っていました。 間違っていてよかったと想います。

「主題の描写におけるきらめきと漂流、そしてうめき」: ウェスト・オーストラリアン

ウェスト・オーストラリアンでのマイケル・ワイアーによる 4つ星レビュー。 エルトン卿がお好みでない方がここにも:

少ないケイトの作品の中でも最も微妙なアルバム … このアルバムがもっとも問いかけてくるのは、主題の描写におけるきらめきと漂流、そしてうめきであり、 それはストーリーをめぐりつつ高踏をつらぬきます … 降る雪を見るのはまるで夢を見るように深い感覚につながります。 ブッシュの深く響き、整ったピアノのスタイルはこのアルバムの 背骨になっています。 深く説得力のある声は、 依然としてしなやかで、すこしスモーキーになった年を経た彼女の声に良くマッチしています。 … 全体として、気まぐれなうぬぼれのように一見思えるこの作品は、 いちばん切なく魂が震えるこの季節を訪ねるたびに私たちを連れてくれ、 このアーティストが慎重にことばを選ぶことにおける円熟を示しています。

「まっとうなアーティスト」: デイリー・エクスプレス

デイリー・エクスプレスでのサイモン・ゲイジ氏の5/5レビュー:

アルバム冒頭の美しく詞的で落ち着いたスノーフレークを聞くと、 ケイトにしか作り出すことのできない雪の風景を通じた、 いつもの奇妙な旅を想うことだろう。 1曲1曲は長く、思いもよらないようなゲストが登場する … そして、車に乗りながら歌うような曲は1曲もない。 まさにまっとうなアーティストがいるとしか表現できない。 エルトンとの美しいデュエットは、ストレートでありながら普通でない世界を 表現していて愛すべき曲であり、 このアルバムのハイライトである。

「奇妙で美しい、他にはない作品」: タイムズ

タイムズではウィル・ホジキンソンが4つ星をつけています(有料エリア):

抑制が効いている上に何か惹きつけられるものがあり、しかも妙なところもあるので、 雪のための50の言葉は、趣味がいいというだけでは済まない作品だ。 … 制作を通じ、ブッシュは 降る雪を見て覚える子供の感動と同時に 自身の人生の深いところを見せてくれているようだ。 このアルバムを貫く雰囲気は鮮烈であり、いままでもケイト・ブッシュを 表現するのに使い古された表現をつかうなら、天上のものである。 それは、自然な世界に民話の世界や御伽噺の世界の不思議な存在が 住んでいるという感覚である … 究極のところ、ケイト・ブッシュのカルト性を除いたときに雪のための50の言葉が それ自身で成立するかということは問われなければならない。 その答えはYESである。なぜなら、この作品は 奇妙で美しい、他にはない作品だからである。

「季節感のある傑作」: MTV

ゲイヴィン・カレンのMTV.co.ukでの50の言葉のレビュー:

相変わらず、ブッシュの声は、驚くほどユニークで官能的である。 その声は50の言葉の世界に住むキャラクターの役を演じ、 交霊会を行ってその世界と実世界をつなぎながら、 そのプロセスの仕掛けを自由に、まったく自然にやってのける。 50の言葉では、ブッシュの声とメロディー作りの才能を確認できるだけでなく、 ストーリーテリングにおけるイマジネーションの力も良く分かる。 … 雪のための50の言葉は、他の何にも似ていない驚異的な作品である。 最初はあまりにも音が少なく微妙なので聞いているうちに溶けてゆくような感じがして 捉えにくいが、 何回も聴いていると、 魔法のようで凍りつくような美しさで飾られた 驚くほど味わいのある魅力的な作品集であることが 分かってくる。

インデペンデントのアンディー・ギルのインタビューと5つ星レビュー

アンディー・ギルと言えば、ネット以前の時代からずっと インデペンデントでケイトの インタビューをしてきた人です:

精神的な世界の中には、5才から8才ぐらいのころに根ざした部分がけっこうあって、 大人になったふりをしているだけだという風に考えています。 人間の本質は子供時代にはもっとパワフルで、 いい育ち方をして、自分自身を大切にすることができれば、 大人になってからもそれを自分のコアとして持ち続けることが できるのです。 まあ、そういうことなのですが、自分が少女のままだっ手言うわけではなくて、 コアの部分に子供のころの自分がいるっていう感じですね。

アンディー・ギルはアルバムのレビューでは5つ星をつけています:

穏やかにつながりあうそれぞれのトラックは、風に吹き寄せられた雪のようです: ほとんどの曲はシンプルでゆったりとしたピアノを軸に、アンビエントなシンセ、 ストリングス、そしてジャズ風の管楽器やオリエンタルな弦が絡みます。 その結果は、みずみずしく魅力的で、今までのアルバムよりも 音がまとまった感じに聞こえます。 冬をテーマにしっかりと置いていて、素晴らしい神話の物語が雪の毛布に覆われた 中で形作られています…

 

2011年11月17日木曜日

「いつものような驚くべきクオリティ」: ガーディアン

ガーディアンでの アレクシス・ペトライズの5つ星の好意的レビュー:

Guardian review

ケイト・ブッシュの雪のための50の言葉には、いっぱい奇妙なことがあります。 厳密にはこれはクリスマスアルバムではありませんが、季節ものであることは確かです。 最近の季節のアルバムといえば、個性を磨きながら活動を続ける著名な シンガーソングライターよりもジャスティン・ビーバーのような人が出すようですが。 この中では、ブッシュが雪だるまを作った後、 その雪だるまと寝て、悲しい結末に至るというストーリーのミスティーに 14分という時間をかけて、ありえないほど美しい作品を作っています。 … オーケストレーションの微妙な美しさや、生き生きとしたライブ感、 いままでのブッシュのアルバムでは見られなかったような ミュージシャン達が1つのスタジオに集まって作品を作っているような感覚が あります。 それを除けば、雪のための50の言葉は、 ロックの世界で他には誰にも発想できないようなアイデアで 埋めつくされてるという意味では、 いつものブッシュのような作品だと 言えるかも知れません。 紙に書いてみるとまったくばかげたように見えるアイデアを、 驚くような音楽に仕立て上げるさまは、まさにブッシュの世界としか言いようが ありません。 プロモーション嫌いは有名ですが、それとは別に、 彼女の作品作りへのアプローチについては、私たちが知ることのできない 領域があります。

「完璧にゴージャス」: エンターテイメント・ウィークリー

EWのマイケル・ウッドは 50の言葉にA評定をつけています。いい評価です:

5月のディレクターズ・カットに続くブッシュの作品は、 大胆にそぎ落とした構成の作品で、彼女のエキセントリックな美学を 純粋なエッセンスにまで蒸留するように作られている。 鐘のように響くピアノと空から降るようなボーカル、馬や磁器の人形に まつわる夢の物語。 13分にわたるミスティーも含め、完璧にゴージャスな作品であるが、 雪のための50の言葉の白眉は、エルトン・ジョンとのデュエットである。 …」

BBCラジオ6でケイトのインタビュー

追追記: 6ミュージックのツイートによれば、インタビューは、「来週の今日」放送されるという ことです。すなわち、11月24日になります。 モーニング・ショーはGMT10:00から13:00までの放送で、 6ミュージックのウェブサイトで後からも聞けるはずです。

追記: ということで、ローラさんは今朝ケイトのインタビューに向かったようです。 このインタビューはラジオ6でのちほど放送されるはずです。 分かり次第、お伝えします。

6ミュージックの朝の番組のホストであるローラ・ラバーン が、木曜日の朝、お茶をしながらしゃべるために「ケイト・ブッシュと会う」予定だと ツイートしています。

今夜、ワイルド・マンのアニメーション

ケイトは今日、公式ウェブサイトでワイルド・マンのアニメーションが 公開されることを アナウンスしました。 以下をご覧ください:

YouTube Preview Image

皆さん

今日お知らせするのは、最初のアニメーションムービーの公開についてです。 2分半しかない作品ですが、これにはとっても繊細な注意と労力が込められています。 雰囲気を感じさせる、きれいに作られたユニークな作品になったと思います。 この作品はブラント・アニメーションのフィンとパトリックが作りましたが、 制作はとても楽しい作業でした。 気に入ってもらえると嬉しいです。

このプロジェクトのプロデューサーのマイク・ソリンガーさんに謝意を捧げたいと思います。 彼なくては、この作品は出来ませんでした。 それから、この曲とビデオの発想のもとになったイエティにも感謝したいです。 これからも伝説の存在であり続けて欲しいです。

愛を込めて
ケイト

こちらのケイトの公式サイトで19:30から、このアニメーションを見ることができます。

「音のつづれ織り」: スーパーヴァーシティー

スーパーヴァーシティーでの短いが、良いレビュー:

ケイト・ブッシュは、常に聞く者に挑みかかります。 一旦彼女のアリーナに入れば、簡単には退場できません。 彼女の音楽は、ポップス界をあふれさせている簡単にアクセスできるやつら に比べれば『重大なもの』です。 そして、リスナーが難題に立ち向かってそれに成功すれば、大きな報酬が得られます。 口座を釣り合わせるようなバックグラウンド・ノイズを望む人々のための音楽でありません。 そして、またロックにありがちな人に襲いかかり怒りに満ちたような音楽でもありません。 これは、じっくりと聞いて浸りこむための音楽です。 ブッシュさんは言葉と音を全面に広がる感情でリスナーを覆い隠す音楽のタペストリーに織り上げる織工です。 その音楽は最初は魅力的ですがとても鈍い感覚です。しかし、繰り返し聞くたびに、 新しい何かが見つかってきます。 そのかけらたちは、音楽というよりも音のパズルのようで、 解決されるのを待っていて、でも何回も聴いても簡単には解決しないようです。 しかし、彼女の音楽の捉えどころのないさまは、悪くないですし ... 最高の音楽がそうするように ... 聴くものに挑戦すします。 耳を開いてください。 あなたの心を開いてください。聞いてください。

2011年11月16日水曜日

「驚くべき夢の旅」: クォティディアン・タイムズ

クォティディアン は、50の言葉で冬の夢の世界へ:

雪のための50の言葉は、とにかく冬のアルバムで、寒く寂しい冬の季節の冷たさを、 同じぐらい暖かく氷河のようで広い空間を持った音世界と、 イマジネーションにあふれる詞の世界とで繭にくるんでくれるような、 絶好のお供です。 ここ何日か繰り返し聴いていますが、聴くたびに新しい 体験と発見があり、つぎからつぎへと新しい経験を持たしてくれ、 第一印象よりもさらに深い印象を与えてくれるので、これは ブッシュの最高の仕事が持つ美しさだと感じます。 これを聴いて、雪が降ってくれないかと思ったくらいです。 ここ2回の冬の長く不便な大寒波の後で、二度とそんなことを望むとは思いませんでしたが。

「死んだトナカイを叩き」: ヴィーヴォシーン

ヴィーヴォシーンのマリン・ネルソンは長いトラックに容赦がありません:

離れるつらさとあられもない情事を詳述している13分にわたる歌などは、あんまりです。 タイトルトラックの中で、スティーブン・フライが雪を表現する50の言葉を文字通り朗読するころには、 あなたは凍傷になっていることでしょう。 あるいは、ちょっと失礼、などと言いたくなっているかも。 ケイト・ブッシュは、批評が難しいアーティストの1人です。 彼女の長く崇拝されてきた経歴は、独創性と輝きにあふれていました … 特に1978年以降ジャンルの壁をやぶりながらアルバムを発売していたアーティストとして、 彼女は先例のないレベルに立ちました … ケイト・ブッシュの強さは厳然とそこに存在します: 確固として。 横殴りの雪から耳をつんざくような静けさを作り上げたいと思えば、 彼女はそうします。 感情的な真実性があり、詩作の世界では彼女は比べるものがありません。 ケイト・ブッシュは、クリスマスの前に出せるよう計算してアルバムを 制作していたようには思われます。 しかし、あなたがシングルで、寒い夜に独りで静かにワインを飲んでいるようなひとであれば、 雪のための50の言葉は、どこか遠くに置いておくか、コースターとして使ってください。

「ミスティ」のビデオがケイトのサイトで午後9時までストリーミング中!

ケイトの公式サイトで、3番目の曲が登場しました。 こちらミスティを今晩 UK時間の午後9時までお楽しみください。

Misty still video

 

50の言葉のニュースまとめ – 2

フォーラムでの ルイーズさんによるニュースのまとめを手短に: BBCラジオ4のサタデー・レビュー で11月19日19:15からアルバムのレビュー ◆ ローリング・ストーンズドイツ版の ヨアヒム・ヘンチェルの新しいインタビュー ◆ ベルギーのヒューモ・マガジンミュージックエクスプレスの6部では(50の言葉以外も含めの)フィーチャー ◆ ケイト・ブッシュ・オランダファンクラブでのレビュー ◆ ベルギーの フォーカス・ナックのレビュー ◆ アイルランドのEMIミュージックは、アルバム全部を アイリッシュ・タイムズでストリーミングしてます ◆ NYTフィンランドや、and EMI Belgium at デ・スタンダードでのEMIベルギーのストリーミングも…

ケイトがアニメーションとテレビCMを発表

YouTube Preview Image
公式ウェブサイトで ケイトがニューアルバムのプロモーションアイテムについて発表しています:

みなさん

雪のための50の言葉に収めた中の3曲の一部を使って、 短い映像作品をいま作っています。 それぞれ2分半ぐらいの長さになりますが、とても楽しく作って制作を進めて いますが、リリースが楽しみです。

テレビCMではこのうちの2つのクリップとアルバムの冊子から取ったイメージを 使っています。 声はあのスティーブン・フライさんです。 このビジュアルを皆さんが気に入ってくれるといいと思います。 そしてアルバムの発表がもうすぐだっていうことをお伝えしたいと思います。

心をこめて
ケイト

すぐにケイトのオフィシャルサイト で、テレビCMのアニメーションをみてください!

Misty film still

「深い喜びに満ち」: ハースト・レビュー

ジョシュ・ハースト はお気に入りです:

ある意味では、記号的で、身体的で、歴史的で、神話的で、官能的なものとしての、雪に関するアルバムです。 雪を想念として見て、また、物質的な世界の具体的な対象としても見ます。 思うに、これが意味するものは、これが歴史上もっとも奇妙でもっともエロチックなクリスマスアルバムであると いうことです。半分冗談ですが(クリスマスというのは1回しか出てこないので)、半分は本気です。 まぎれもない冬のムードがあり、そしてしっかりした焦点があるため全く目が離せません。 これは7曲の驚異的な歌でできている崇高なアルバムです。そして、ケイト・ブッシュ以外の誰も考案することが できなかった詩と遊びの真実の楽しみを示しています。 詩と音楽が、双発のエンジンとなり、曲の長さや雪のファンシーな表現から、 彼女自身の世界に浸りきったケイトのイマジネーションが飛び交うのを 見ているようです … 雪のための50の言葉は本当の驚異です。 重層的な意味と想念の安定した流れでじらしつつ、簡単にはまとめられないようなアルバムです。 揺り動かされますが、つかまえにくいもので、 それを捕まえて自分の前でダンスすることを許したときに初めて、 遊びに満ちた詩と魅惑的なロマンスの全てが見えたときに、喜びのときが訪れます。

「じらすような興奮と魅惑的で難しく強烈」: ミュージック・フォックス

ミュージック・フィックスのオリビア・シャフはエルトン・ジョン卿がお好みでな7/10点:

私たちはみな雪が好きで、雪が降るのを待っていて、最初の雪のひとひらが落ち始めると、まるで8才の子供に 戻ったように外に走って、笑って遊んだりします。 それから少し経って、雪が茶色になってきたころには、雪の中で歩きまわるのが難しくなり、 車も道で滑ったりして、楽しい要素があっという間に無くなっていきます。 雪のための50の言葉というのは、この作品に信じられないほど適当なタイトルです。 ケイト・ブッシュは誰の指図も受けず自分のルールで作品をつくります。 彼女の初期の仕事でも同じようで … その奇抜さがときには天の恵みであり、ときには 見ていられないものでした … このアルバムは、まるであなたが振るスノーグローブの中で、中の人々が急に動き出すのを 覗き込んでいるようなものです。 … 間違いなく、ほとんどの人は、美しいアルバムであったはずの作品を損ねている雪だまりを わざと見逃し、彼女がもう一度彼女の不思議な存在を見せてくれたと大喜びすることでしょう。

BBCラジオ4のインタビューが決定

John Wilson

ジョン・ウィルソンの発表によると、 ケイトのインタビューが、BBCラジオ4の フロント・ロウ で11月22日の7:15PMから放送されます。 これは、電話ではなく対面でのインタビューになります。 (A Rose Growing Oldさんより)

ケイトのカナダでのラジオインタビュー – CBCで11月22日

Jian GhomeshiケイトはカナダのCBCラジオ の1という番組で、ジャン・ゴメシのインタビュw-11月22日に 1時間にわたって受ける予定です。 その中では、雪のための50の言葉について、 また、天使と小悪魔から現在に至る経歴を振り返る予定です。 彼女のいままでの経歴でのメディアとの関わり、彼女の作詞作曲のアプローチ、演劇やダンス、 映像の彼女の作品の中での重要性、彼女の将来についてもケイトは話します。 カナダのリスナーは、各タイムゾーンとも午前10時にCBCラジオ・ワンにチャンネルを合わせて (あるいはこちらのストリーミングで)。 米国のいくつかの主要都市のリスナーは、パブリック・ラジオ・インターナショナル(PRI)を通して、 地元の公共ラジオ局で受信することができます。 地域別のリストは、こちらにあります。 北米地域のリスナーは、東時間の午前10時、午後3時と午後11時に、シリウス・サテライト159で 聞くことができます。 聞き逃してしまった人も、あとでQを聞くことができます: iTunes で火曜日の午後にポッドキャスト(インタビュー部分のみ)でダウンロードするか、 Qのサイトで 番組全体のストリーミングをお楽しみください。 情報はQのブライアン・クールトンさんから。

「静謐で親密なアルバム」: ハイアー・プレインズ・ミュージック

ハイアー・プレインズ・ミュージックのサイモンさんも、何回も繰り返し聴きこんだようです:

雪のための50の言葉を最初に聴いたときには、 シングルとタイトルトラックを除いてはあまりピンと来ませんでした。 他はぜんぶ非常にくどい感じで、知的で感情に満ちてはいるものの、すぐに好きになるような パンチのあるフックがないという感じでした。 でも突然興味が湧いて、そのすぐには繰り返し聴こうとは思わなかった曲を再発見してみたいと 思いました するとにわかに歌の中のいくつかのセクションが意味をなし、歌のなかにまたいくつかの 歌があることに気づき、突然目の前が開けました。 エアリアルのように、この作品はちゃんと賞味しようと思えば 最初から最後まで座って聞く必要がある作品です。 曲は1曲1曲美しいですが、全体としてまとまると、 冬の厳しい寒さ、心の迸り、音楽と言葉でつくられる暖かみを作り上げており、 私がウィンターアルバムでの最高の例の1つだと言えます。

ランゲージ・ログは「雪のための50の言葉」がお気に入り

ランゲージ・ログではベン・ツィマーがタイトルトラックでのケイトの言語の使い方が良いと言っています:

先月、『雪を表す言葉、探訪』で、 ケイト・ブッシュの雪のための50の言葉 という新しいアルバム(11/21発売)のことを書きました。 そこで私は、『今のところエスキモーの言葉がブッシュの曲に どういうかたちで現われるかは分からないが、おそらくなんらかの形で出てくるのだろう。』 と書きました。 ” さて、本日、NPRの アルバムのストリーミングで、 この幻想的なタイトルトラックを聞くことができました。 そしてエスキモーはたしかにそこに在りました。 想像もしなかった形ではありましたが。 …

「ケイトのようには発想できない」: アデレード・ナウ

アデレード・ナウの キャメロン・アダムスからは4つ星評価で今週のアルバムに:

古典としてのケイト・ブッシュの世界 – 7曲の冬と雪をコンセプトにした 計65分の曲で構成されるアルバムは、2012年に阿ねない … 予想以上だったのは、素晴らしい「ウィーラー街で雪に閉じ込められて」… ブッシュの歌とピアノ、ストリングスで彩られた「天使にかこまれて」は驚異的 … タイトルトラックは、ケイトの詩的世界の頂点に … レディー・ガガは、ブッシュが苦も無くなしとげるユニークな芸術性に 至るにはまだまだ長い時間がかかることだろう。 そして例によって、トーリ・エイモスはピアノに突っ伏して泣いているかも知れない。 どれだけがんばってもケイトのようには発想できないのだ。

「驚異的で深く、奇怪で完璧な制作」: ドラウンド・イン・サウンド

9/10 from Andrzej Lukowski at ドラウンド・イン・サウンドのアンドルツェイ・ルコフスキーの評定は9/10:

Kate Bush 2011 photography by John Carder Bush

この作品で彼女は、偏質狂的に雪と冬を探求しています。その神話、そのロマンス、その暗闇、 そのリズミカルな熱狂と氷河の軋みまで。 雪のための50の言葉には、氷の世界、霜、コマドリの赤い胸、 山の眠くなるような雪景色と死、 故郷での漂流、アラスカの強風などが見えます。 しかし大部分は、思うに、雪がはかなくつかまえにくいのが愛の姿を映していると言っている レコードです。 そしてここから発するならば、この作品はエアリアルのスカイ・オブ・ハニーを 凍った世界に置き直してできた音楽作品だということができます。 … 最初の3曲の歌は30分以上にわたり、ブッシュの過去の経歴の中でも、もっとも鮮やかで もっとも捉えにくく、いくつかの点で最も美しいフレーズを聞くことができます。 ミニマルではかなげなピアノと、大きく溝をあけている沈黙のスペースによって、 これらのトラックは、降る雪と冬の闇がつくる柔らかいが抗いようのない不気味な落ちつきを映します。 … それはまた、ブッシュの恐るべきプロダクション、 正確で執拗なシンセ、スタジオを楽器として操る才能をも現しています。 … 愛のかたちエアリアル雪のための50の言葉までの 26年は、 ほんとうに彼女が完璧な作品を作り続けた時期だと言えます。 過ちを犯しがちなケイトですが、 そのピークでは並ぶものがありません。

「放縦な作品」: ストレンジ・シングス・アー・ハプニング

デビッド・フリント はケイト・ブッシュの新作がお好みでは無いようです。 しかし、彼はまたエアリアルが「CD2枚分の価値を持った忘れられがちな音楽」である とも言っているので、そのうちまた違う意見が聞けるかもしれません。

雪のための50の言葉については、 これから何回も聞けば、程度はともかく、まだ意見を変えることがあるかもしれません。 でも今のところは、他のライターさんが書いているような賛辞を書く気にはならないのです。 … このアルバム全体についての問題は、非常に放縦な感じで、それは必ずしも悪いものではないのですが、 あまりにも一つの方向に突き進む音楽の性質と相俟って、もうたくさん、という感じに なってしまいます。 … どの曲にもフックが無いのです。ボーカルを除けば、 良質なサウンドトラックアルバムになりそうな気がします。 しかしこの作品は、ブッシュを現在のように有名にした過去の作品の 驚くべき伝染性を持ったポップスとは全く異なります。 … 悪いアルバムではありませんが、十分に良くもない、という感じです。

2011年11月15日火曜日

オーストラリアでアルバムのストリーミング開始

下に書いたように雪のための50の言葉がABCラジオナショナルの 今週のアルバムに選ばれ、 こちら でストリーミングされています。

「野心的で普通でない歌詞の世界は聴く価値あり」: ミュージック・シャックのキンスキー氏

「野心的で普通でない歌詞の世界は聴く価値あり」: ミュージック・シャックのキンスキー氏

キンスキー氏 はファンだといって差し支えないだろう:

ディレクターズ・カットとは異なり、 これは何回も聴かないと味わえないアルバムです。 他のどのケイト・ブッシュ・アルバムとも違っています … いままでのケイト・ブッシュのアルバムは長い年月をかけてまとめられたように聞こえます。 このアルバムは非常にまとまって聞こえ、いままでのアルバムであれば 楽器で埋められていたようなスペースが残されています。 雪のための50の言葉は このスペースを使って、氷河のテーマに完璧に合わせながら、ユニークな雰囲気を 作り上げます … 1978年以来ののケイトの音楽のファンとしては、このように野心的で、普通でない歌詞の 世界を持ち、聴く価値のあるアルバムを聞けることは、大きな喜びです。 雪のための50の言葉はじっくりと聴くべきです。 これはバックグラウンドミュージックでありません。そして、プレイリストの中で他のトラックの間に 散らばらしてはいけないアルバムです。 まだ時期尚早ですが、これはケイトの最高のアルバムになるかもしれません。

「魅力的な作品」: ペイスト誌

ペイスト誌でのライアン・リードによる魔法をかけられたようなレビュー:

雪は、人間世界の営みのいろいろな瞬間に現われるノイズに対比して、 幻想的なピアノや雪が蒸発してゆく音の圧倒的な静かさによって 定義される … 冬の情景やゆっくりとした雰囲気が、 まさに1989年のセンシュアル・ワールド以来最高のブッシュの作品である 雪のための50の言葉を作り上げている。 それぞれの曲には共通した構造が見られ、 ブッシュに期待する音の技巧が同じレベルで凝らされている。 …」(10点中8.5点の評価)

今晩GMT午後9時にKCRWでケイトのインタビュー

追記: この番組でのインタビューは、その全てを こちら のストリーミングや、こちらでの MP3ダウンロードで聴くことができます。

カリフォルニアのKCRWの国際チャンネルではケイトのインタビューを今日ライブで放送 する予定です – こちらをクリックしてください(9pm UK/Ireland, 1pm California, USA)。 さらにこちらのブログでは、番組関係者から本来出回らないはずの部分も出ています! (ルイーズさんより)

UK時間で本日21時までケイトのサイトで「タホ湖」をストリーミング中。

ケイトの公式サイトで 雪のための50の言葉の2曲目の曲をストリーミングしています。 アルバムのアートワークややさしく降る雪も見えます。 素敵です。 これから毎日1曲ずつストリーミングされていきますが、 木曜日の7:30にはなにか特別なことがあるかもしれません。

Lake Tahoe still video

 

ケイトの公式サイトで毎日1曲ずつアルバム曲をストリーミング

KateBush.com では雪のための50の言葉に収められている新曲を、 今日から2011年11月21日のリリース日までのあいだ毎日1曲ずつ GMTで19:30から21:00の間ストリーミングします。

50の言葉のアナログ盤情報

ケイトの公式ウェブサイトより:

皆さん
アナログ盤を愛するみなさんにお知らせしなければならないのは、 残念なことに、50の言葉のアナログ盤リリースは、英国以外は全て2~3日遅れるということです。 これはプレスに少し問題があったため、工場からの出荷が遅れたためです。 よい知らせは、音がたいへん良いということです。 USA盤のアナログは11月25日ごろ店頭に出るはずです。ヨーロッパとその他の地域では 28日のリリースになります。 もう少し早くなる地域があるかもしれません。 残念なことですが、皆さんには、たとえわずかな遅れが出るとしても、私が常に最高の品質を求めている ということがお分かりでしょう。 皆さんの手に渡ったとき、お楽しみいただけることを望んでいます!!
心をこめて
ケイトより
P.S. アナログ盤は、風が穏やかなので、低繊維ダイエットには適してるんですよ。

(ショーンより: 「なるほど、ケイトさん、エアリアルのアナログには鳥がたくさんいたってことですね;)」

50 Words For Snow vinyl

「退屈な4分間のインスト」: ユニバーシティ・オブザーバー

ユニバーシティ・オブザーバーのニーアム・マーフィーは、あまり雪のための50の言葉を気に入っていない といって差し支えないでしょう。 D+ の評定と、ほとんど褒めていないことを見れば明らかです:

このアルバム中のゆっくりとした曲たちは、ときに今年のクリスマスカラオケに なりそうなパワーバラードで救われます … 6分間に渡るイントロは退屈ですが、この立ち上がりのハードルを越えれば、 曲にはエンヤのようなクオリティがあり、 ときにソフトロックの息吹を感じます。 この実験的な作品は、ときに奇怪な台詞、退屈な長さと明らかに非祝祭的な雰囲気にもかかわらず、 最悪ではないということができます。…」

「ポップスの歌とクラシカルなコンセプトの融合」: ルーシー・ジョーンズ(テレグラフ・ブログ)

ルーシー・ジョーンズはテレグラフのブログ50の言葉は30歳以上の人間はポップソングをかけないということの 証明だと言っています。 彼女は本当にポップスを望んでいたんでしょうか?

彼女はさまざまな部分を集めてできる存在なので、批評は難しいです。 彼女は天才であると思うので、私はこのアルバムを好きにならなくては気持ち悪いと感じます(iTunes2番目にたくさん聴いているアーティストです)。 好きになりたいと思うし、好きになれない自分が不思議です。 … 問題なのは、雪のための50の言葉がコンセプトアルバムであるということです。 ここでじっくりとにらみを利かせておきたい … コンセプトアルバムをつくるアーティストの明らかな落し穴は、その歌が「単調に」聞こえるというリスクです。 たとえところどころきわだった瞬間がいくつかのトラックの中にあるとしても … 50の言葉も、この批判から隠れることができません … 熱心なファンは、このアルバムが崇高であり、ケイトらしさに満ちていると思うでしょう: 予測できず、教会を超え、決まり文句にとどまらない … しかし、雪のための50の言葉でがっかりする人もいるでしょう。 ケイトはバーを高く設定してしまいました。それでもこれは、 宗教的なものを除けばいままでで最高のクリスマスアルバムに違いありません。

ケイトのサイン入りの’50の言葉’のプリントが 賞品のキャンペーンをHMVが実施中

UKのHMVでは、 CDやアナログ盤を予約購入した人を対象の キャンペーンをやっています。 賞品は、ケイトのサイン入りのアルバムカバーのリトグラフです。 このキャンペーンは11月21までです。

アルバムはもう1週間以内に発売にはるので、予約販売の期間はもうすぐ終わりです!

Win signed Kate artwork at HMV

西ロンドンにアルバムの巨大ポスター

50の言葉の圧倒的に巨大なポスターが、 ロンドンのウェスト・クロムウェル・ロードのテスコの近くに出現しました。 その上、シェファード・ブッシュの近くにはデジタル版もあります。 すぐに写真をお届けします!

「なかなか難しいが素晴らしい音体験」: トーン・オーディオ

トーン・オーディオの トッド・マルテンスはこのような詩的に表現しています:

ピアノの職人、ブッシュはコンサート・ホールより室内楽の人でした。 しかし、雪のための50の言葉は、 底流にある混乱を隠すように賢く巧みに作られた心地よさで、 リスナーにもっと近づくことを求めます。 … 雪のための50の言葉でブッシュは、 彼女の80代の作品の多くに流れる厳しいリアリズムと、風変わりで この世のものではないような考え方との違いを浮き彫りにします … しかしながら、エルトン・ジョンとのデュエット、「ウィーラー街で雪に閉じ込められて」は、 厳しく心に刺さる感傷の世界です。 ざわめき、怖れをかきたてるピアノの周りには、 ロンドンのスモッグ、2001年9月11日のテロ攻撃と燃えるローマなどの風景が、 見えてきます。

2011年11月14日月曜日

今晩、ケイトのオフィシャルサイトで‘スノーフレイク’をストリーミング

ケイトの新しいアルバムで印象的な最初の曲スノーフレイクは、 ケイトの息子バーティ(アルバート・マッキントッシュ)をリードボーカルに フィーチャーしていますが、今夜ケイトのサイトで特別に1時間だけストリーミング サービスされます。 こちらでご覧ください。 – 今!

snowflake

「ゴージャスな歌の物語」: Musicfeeds.com.au

オーストラリアの ミュージック・フィード のステファニー・マイヤーズによる50の言葉の非常に好意的なレビュー:

ブッシュの音楽と生きる遺産ともいえるアーティストとしての姿は、音楽界の仲間やの同時代の人から敬われています。 それがまさに現われたアルバムです。さらにこのアルバムでは、 ゆっくりと時間をかけて味わいたくなるスローでゴージャスな 歌の物語をつくるのに長けていることが、良く分かります。 それは本質的には、過去に囚われることなくそれ自体で輝きを放っている 作品たちです。 … 雪のための50の言葉は、ケイトの最高の姿を見せてくれます … また新しい世代の献身的なファンをつくってゆく可能性が十分あるアルバムです

「聴く者をブッシュの超現実の世界に連れてゆく」: NPR

追記: 下のリンクにはアルバム全部が聴けるストリーミングがあります。 CDやアナログ盤が実際に届くのを待ちわびる人は、 聞かない方が良いかも! :)

NPR のアン・パワーズによる雪のための50の言葉 への賛辞:

英国アートロックの女王が11月21日にリリースする 10枚目のアルバムに込めた作業を真似して見るのも面白い。 この作品に様々な側面からアプローチし、様々な隠喩で評し、 想像力を抑えながらまとまった考えを作り上げようとしてみよう。 ちょうどケイト自身が冬の天気によってインスパイアされる物語だけに自らを制約しようとしたように。 … とはいえ、その雪を掘りながらファンの口に上る最初の言葉と言えば、「お帰り」の一言だろう。 7曲の長い曲で構成されたこのアルバムは、 彼女のデビュー以来最高の高みに立つ作品である。 … 贅沢な物語を独創的な構成で表現し、 ケイトの描く超現実の世界にリスナーを連れ去ってゆく。 どの曲も、まるで魔法の豆の木がケイトの鍵盤から育ってゆくように、 どんどん大きな存在になってゆく。 音はミニマルながらジャズ風でエレクトロな部分もあり、聞くものを引きつけてゆく。 … 雪に焦点を当てることで、ブッシュの作品の中でももっともまとまりを感じさせる作品である。 … 1つの長い物語を提供する代わりに、1つのテーマの上で展開を作り、 その要素を優雅につなぎ合わせながら、 ブッシュは詩人のようにコンセプトアルバムをまた作り上げています。 … 彼女を大事にする我々は、この仕事が早くなされたことをとても嬉しく思います。 … 一度は世捨て人とも呼ばれたアーティストですが、ふたたび実りの多い秋の季節に入っているのかもしれません。 この調子でやってくれることを望みましょう。 たとえば、星の光のための100の言葉、とか?

Kate Bush

2011年11月13日日曜日

「アルビオンの雪の女王のエレクトリックなエデンが、また王座を取り戻す」: クラシック・ロック

クラシック・ロックのスティーブン・ドルトンは、50の言葉に7/10点をつけました:

かっちりしたピアノ、ミニマルなパーカッション、軽いタッチのエレクトロニクスで作られた 現代的なポップ風室内楽で綴られるさらにしなやかで実験的な秘め事 … それぞれ7分以上もある作品は、拡大を続けるジャズロックの音世界にまで広がり、 金切り声からローリー・アンダーソン風のつぶやき声までに渡る声で届けられる 断片的な物語を交えながら広がります … ブッシュは、ポリー・ハービーやレイディオヘッドなどが探求する 最近の先進的フォークの動きと呼応する英国的な田園風景の 21世紀の血脈を叩いているように思われます。 アルビオンの雪の女王のエレクトリックなエデンが、また王座を取り戻します。

2011年11月12日土曜日

「驚くほどユニークで実験的」: エブリシング・エンターテイメント

エブリシング・エンタテイメント・セントラルでは、 ティム・デイビッドが 50 Words For Snow に4/5点のレビューを書いています:

「画期的なトラックだ。 一番短いトラックでも7分をちょっと切るぐらいなので、7曲のアルバムだが 長さで言えばこのLPは他のアルバムに比べて決して引けを取らない。 そして質の話をするならば、この作品は他の作品との比較を 拒んでいるようだ。驚くほどユニークで実験的なアプローチで 制作されており … このアルバムが持つしっかりとした肌触りのクラシックな感覚はブッシュを メインストリームの音楽の世界にふたたび連れ戻すことだろう。 」

オーストラリア: ラジオ・ナショナルの‘今週のアルバム’

オーストラリアでは、国営放送のABCの ラジオ・ナショナル チャンネルで50 Words For Snowをリリースに先立って 11月17日からの「今週のアルバム」に選び、 オンラインで全トラックを聞くことができるようになります。

いくつものレベルの楽しみがある: ケイトはいつも革新を続け確固とした個性を 持っている。他のアーティストの尊敬を集める立場でもあり、 アルバムのリリースは定期的に行われるものではない。 したがってアルバムが出たときにはそれを心して聴くことが求められる … このアルバムは静謐で贅沢で、別世界を垣間見れる作品である。

「絶妙なピアノ室内楽」: スコットランド・オン・サンデイ

スコットランド・オン・サンデイでのコリン・サマーヴィルの4つ星レビュー:

「21年前、ケイトは12月は魔法の月だと約束してくれました。 そして自身の10枚目のアルバムでそれを証明してくれたのです。 これは絶妙なピアノ室内楽でエレクトリックもはいりちょっと変わった心地よさです。 冬の季節にぴったりのレコードです。 ケイトの声は相変わらず魅力的ですが、さらに2つ、おまけのサイドオーダーも用意して くれています。 … 7曲だけで65分にもわたる長さですが、その中で普通のポップソングに似ているのは 音の嵐から始まるシングル曲「ワイルド・マン」のみです。 … 個性的ですぐれて英国的なこのアーティストを思い出すことができた タイムリーなアルバムでした。」

「比類なく感情を掻き立てる音風景」: クラッシュ

クラッシュのニック・リヴァインはケイトのニューアルバムに9/10をつけました:

世の中の人やジョン・ライドンを参らせてしまうケイト・ブッシュの素質とは 何だろう … 輝く才能とインスピレーション … 音楽性は揺るぎない … しかし、本当にすごいのは彼女の イマジネーションだろう。 雪だるまと逢い引きをするなんていう設定の曲を書く人は 他にはいない。

2011年11月11日金曜日

「崇高なほど奇妙」: ローリング・ストーン

Will Hermes in ローリング・ストーン誌のウィル・ハーミス(オンラインでは未登場):

このLPには、冬の風景のテーマ – あるいは 仮想のスノードームの中に感情の世界が表現されています … 音楽は贅沢でたゆたうような雰囲気に満ちています。 ボーカルは、1982年のLP、ドリーミングにおける凶暴なサイバーベイブや 愛のかたちでの少し変わった天使のような歌とは全く違い、 同じぐらい崇高な雰囲気です … ここでは全くくつろいで自分の世界を作っているように聞こえます。 それは、驚くばかりの空間です。

「素晴らしくユニークで優美」: ホリー・モリー

ホリー・モリーでは、ティム・チッピングが 賛辞を表現する言葉に困っている状況です:

50 Words For Snow はなかなか正体を現さない、濃密で確かな作りの作品である。 それは、完璧で要を得たピアノの演奏をバックにした ショートストーリーとして歌われる曲の集まりというだけではない。 かつてとどまる所を知らなかったケイトの声は、丸みを帯びるようになり、 感情や性格を的確に伝える能力はそのピークを迎えている。 ポップミュージックによって伝えられる限り、最高のものだといえる。 十分な評価を受けていないエアリアルが子供を中心にした遊び心のある 作品であるとすれば、50 Words は大人のための深い作品である … このアルバムに接するあたって、どこか欠点を見つけようと思う気持ちや、 以前の完璧さに比べると衰えが見えるところや過去のアーティストであるという 感じ、あるいはベストの状態ではないというところを見つけようという気持ちもあった。 しかし、結果としてはその正反対の印象であり、さらにその上を行っている作品である。 50 Words For Snow は、とにかくとてつもないアルバムである。」アルバムの評価は 10/10でした。

BBCミュージック: 「崇高かつ滑稽」

BBCミュージックのサイトでのジュード・ロジャースによるケイトの ニューアルバムのレビューから:

深遠さとおかしなものを等しくもたらしてくれる季節を反映している。 暗い夜、床につくときに湧き起こる憧れと孤独の感情と、 同じ夜に繰り広げられるパーティーの三角帽子のばかばかしさが同時にある … このアルバムは、ケイトがステージの中央に現われたときに初めて、 ケイトが自分自身に課した高みにリスナーを連れてゆく。 彼女の声は明らかに歳を感じさせるものだが、アーシーな雰囲気で ハスキーで重く、 彼女のピアノのサスティンペダルと合わせて驚くべき効果を 発揮している。 … 50 Words For Snow を聴いていると、 ブリザードの中でときに行く道が見えなくなるかも知れないが、 そこには彼女のつくる世界に私たちが揺さぶられる 瞬間があり、 このように包み込んでくれる彼女の才能の深さを思い知らされる。 彼女の持つ炎と氷によていかに感動を与えられるか、計り知れない。 …

2011年11月10日木曜日

50 Words For Snow 関連のニュース集!!

50 Words For Snow

スウェーデンのラッキーなファンは、 ストックホルムで11月15日に開かれるアルバムの試聴会に参加できるかもしれません。 詳しくはこちらの フェースブックページをご覧ください ◆ DJのマーク・ラドクリフも、BBCラジオ2とラジオ6で ケイトへのインタビューを行います。放送時間は分かったら載せます ◆ 11月18日(金)発行のアイリッシュ・インデペンデントデイ・アンド・ナイト誌では、 イーモン・スウィーニーがケイトのインタビューを行っています。 イーモンはこう言っています。 「ケイトにインタビューできたのは特権で、とてつもない名誉です … (アルバムは) 聴くたびにますます愛おしく思えてきます。」 ◆ カナダのCBCラジオでは、 ジアン・ゴメシの ラジオインタビューが登場予定です(日程未定) ◆ クラッシュ誌の 12月号は、ニューアルバムに9/10点を出しています ◆ リスト 誌には、50 Words For Snow の4つ星レビューが出ました マルコム・ジャックによれば「冬景色のようなピアノで作られたシンプルで奥行きのあるトラックに乗って、 官能的で魅力にあふれたブッシュがその場を支配する」 ◆ ワイヤー誌の レビューは少し複雑な反応ですが、このアルバムは 「真夏の日を描いたエアリアルに対する答えになる冬のアルバム」 だと言っています。 ◆ UKのジャーナリストピート・パファイズの今日のツイートによれば、ニューアルバムは「愛のかたち以来、最高の作品」だそうです ◆ ツイッターといえば、 試聴をしたジャーナリストたちはこのアルバムについて賞賛のツイートを しています(“まさに夢のように豪華でぜいたく”、“特別な作品”、 “参りました”、 “めちゃくちゃ好き”、 “エルトン・ジョンと共演の曲は驚異的” など)。 こちらのサイトフォーラムでは、 50 Words For Snow についての メディア紹介のリストがあって、ずっと更新されていますので、 こういったものもごらんになれます。 (ルイーズさん、ありがとうございます!)

50 Words For Snow album package

BBCフロント・ロウのインタビューがまもなく登場 – ケイトが初のツイートでファンにあいさつ!

John Wilsonジョン・ウィルソンは、BBCラジオ4の番組フロント・ロウで、 エアリアルでもディレクターズ・カットでもケイトのインタビューをしてきた人です。 その彼は 50 Words For Snow でもその習慣を破ることなく、 本日ケイトにあってインタビューをしたようです。 (放送日と時間はできるだけ早く情報を手に入れます)。 彼は、自分のツイッターアカウントで ケイトのメッセージを発表しました: 「皆さんからの応援メッセージありがとうございます。 本当にありがたいです。皆さんがこのアルバムを気に入ってくれると嬉しいです。ケイト」 ほう。

オランダのOOR誌のインタビュー

50 Words For Snow についてのオランダ発のインタビューについて、 詳しくは、こちらの サイトで見てください。 (OORのサイトからのスキャンです)

OOR magazine interview with Kate

フィンランドのヘルシンギン・サノマットの‘Nyt’に新しいインタビュー

フィンランド発のケイトの新しいインタビューが、 ケイトを表紙にフィーチャーしたNyt誌で 明日発表されます。 これはフィンランド最大の新聞、ヘルシンギン・サノマットが毎週金曜日に 付録で発行している週刊誌です。 (情報はペッカさんより)

Kate in Nyt Magazine Finland

 

 

BBCラジオ2で12月6日にジェイミー・カラムがケイトにインタビュー

Jamie Cullum

BBC の発表によると、ラジオ2でケイトのインタビューが 12月6日午後7:00 に放送されると発表しました。 このインタビューはラジオ2プレゼンターであり、 プラチナアルバムアーティストのポップ-ジャズシンガーソングライターの ジェイミー・カラム が行いました。 内容はミスティーの複雑なリズムのことや、 二人が好きなビリー・ホリデイやスティーリー・ダンのこと になるようです。

クワイエタスに新しいインタビュー

ジョン・ドランは、前夜赤ん坊に寝かせてもらえなかったようで、 クワイエタスの ケイトのインタビュー中、寝ないようにするのに苦労したようです。

KB: … お疲れのようですね?

ええ。

KB: 徹夜ですか?

まあ、そうですね。

KB: [上品でにぎやかな笑い]

しかしながら、このジャーナリストはなんとかがんばって、 目を開けたままでインタビューを終えたようです:

ブッシュは比類ない位置にあり、彼女を他と比較することは (男女を問わず)あまり意味のないことである … ケイト・ブッシュの曲作りの才能は歳を重ねるごとにますます高まっている。 物干し紐に吊るされ風になびく洗濯物の様子にカップルのセクシャルな関係を 見抜く目があり … それぞれの曲には明らかにたいへんな仕事が 込められています。 他のアーティストが見向きもしないようなあちらこちらに エロティックな要素を見出すのです

ともあれ、インタビューはこんな感じで進みます …

KB: [大笑い] ジョンさん! もしもーし? 大丈夫ですか? もう寝たくてしょうがなくて話を聞いてないんじゃないかと思って。 本当に大丈夫ですか?

はい、はい! 大丈夫ですよ … そんな風に聞こえるかもしれませんけど。 [ちょっと焦りながら] 電話が終わったら、コーヒーを大きなカップで飲みますよ。

Kate in the snow

2011年11月9日水曜日

デルの新曲とビデオ

ベースプレイヤー、そしてエンジニアとしてケイトと長く仕事をしてきたデル・パーマーが フォールン・エンジェルというソロの新曲を発表しました。フェースブックのページで見つけてください。

Del Palmer

ケイトのアルバムがラウダー・ザン・ウォーで10/10点を獲得

ラウダー・ザン・ウォー50 Words for Snowに 10/10で大ヒットの太鼓判を押しました。 このポップカルチャーと音楽を扱うウェブサイトは 「国境も境界も関係なく、いつも新しい音、新しいブームを求めて。 21世紀の音楽を私たちの手に」を信条とする ジョン・ロブが運営しています。

いままでのキャリアでもピークを重ねてきたケイトのピークとも言える ケイト・ブッシュの最高の作品である … 全くの天才、そして曲の中での怒り、欲望、痛み、悲しみなど、作品がかき立てる感情に 比べれば、ほとんどの人はうなっている犬のように見えてしまうかもしれない。 このアルバムの中で表現されている感情は移ろい、曲の背景ともなっている 雪のように溶けてゆく。 玄妙な雰囲気が作り上げられ、移ろってゆく。 … 天才の仕事としか言いようがない驚異的な体験で、これは彼女のキャリアでも ベストのものとなるだろう。 ケイト・ブッシュはいままでも歳を重ねるごとに良くなってゆくタイプの アーティストで、 おきまりの若者向けポップの世界に縛られず、 いつもソウルを持った本物のアーティストで、 冒険することを恐れない作品作りをしている。 とてつもない傑作で、心を決めて探求してみる価値のある作品である。」

2011年11月8日火曜日

ベック・サイアンがニューアルバムを制作中

ベックの最新ニュースレターが フィーチャード・アーティストをページに出しました。 彼女は、3枚目のフルのCDとなる Ye Olde Silent Innの制作にとりかかっています。 ハワースの近くのスタンブリーにある有名なホテルの周りの風景と 幽霊の伝説を題材にしています。 夜、‘up on the moors’、ブロンテの郷、亡霊、呪われた階段、 追いはぎなどなど。 ベックはこのアルバムを2012年にリリースし、秋にそのホテルで発表記念を したいと考えています。 それまでの間はこのアルバムのスペシャルオファーも出ている ニュースレターをチェックしてください。

NME: '50 Words For Snow’の第一印象

プライア・エランがNMEのレビューブログに、 ケイトのニューアルバムの1曲ごとの第一印象を掲載しています。

ブッシュのもっともシンプルな姿、すなわちピアノ弾き語りを 待ち望んでいたファンは、その願いを叶えられた。 ブッシュは白い雪を巡って魔法をかけるように歌い、 過度ともいえるロマンティシズムで時間をかけてムードを 作ってゆく。 … このアルバム全体を貫いて深く流れるテーマは何か? 心の伴侶が時間、場所、理由を越えてお互いを見つけると言ったことか。 …

判定: 「アルバムのコンセプトは優美に、そして丁寧に表現されていて、クリスマスにもちょうど。 ここには、何回も聞いて初めて感じられる深みと妙なる魅力がある。

2011年11月7日月曜日

ワード誌が表紙と5ページのインタビューでケイトをフィーチャー

Kate - Wordワード12月号の定期購読版が発行されました。店頭版は今週末にも店に並ぶはずです。 これにはご覧のような素敵なカバーに加え、もう1枚ケイトの新しい写真が載っています。 「神秘の踊り」というタイトルの、ドリアン・リンスキーによる 5ページ以上にわたるしっかりしたインタビューと、 アルバムの非常に好意的なレビューも出ています:

凍りながら降る雪は、まだ序章にすぎないその音は冬のエアリアルともいえるだろうきっとあなたの気持ちを揺り動かし、あなたの心を変えてゆくことだろうここにはいつものケイト流の驚きと個性が確かにある。 …」