2011年11月22日火曜日

ザ・デイリーでのアルバムレビュー: 「ゴージャスに間抜け」

リッチ・ジャヴィアルがニューアルバムのレビューをザ・デイリーに 出しています。 こちらの ようなiPad向けの新聞です。 「この10枚目のアルバム、『雪のための50の言葉』ほどにブッシュがゴージャスに間抜けだったのは、 1982年のドリーミング以来かもしれない。 ここで彼女は、降る雪に恋をし、イェティを科学者から守るためにその足跡をたどり、 雪だるまを作って情けを交わしたり。 エルトン・ジョンとのデュエットの『ウィーラー街で雪に閉じ込められて』は、 『ウェイテイング・フォー・ガフマン』での『ミッドナイト・アット・ザ・オアシス』での 例の意味不明なオーディションデュエットを思い起こさせる。 (ジョンの"Just two old flames keeping the fire going/ We look so good together,") とりわけ間抜けなのが、スティーブン・フライとのコラボのタイトルトラックで、 ここでは雪を表す言葉を並べて行ってだんだんわけが分からなくなって行く ("swans-a-melting," "faloop’njoompoola," "creaky-creaky," "Zhivagodamarbletash," "bad for trains," "blown from polar fur") 。 そしてブッシュがときどき "Come on man, you got 44 to go!" と合いの手をいれるようになっている。 もしブッシュ本人が笑い事にしていなければ、他の人の笑いものになっていたことだろう。

残念ながら、雪のための50の言葉は、想像しているほうが実際に聴くよりも面白いかも しれない。 ブッシュは前作のエアリアルで見られたようなブラシのドラムとアコベースを 引き続き気に入っているようだが、今回の作品では完全にポップの構成を捨て去っていて、 それがとても残念。 7曲だけで65にも及ぶ作品の中でも、ミスティーは13分も コーラスなくだるい展開を繰り広げる。 ブッシュのピアノは風が吹き抜ける感じではなく霧雨ともいうのか、 ちょっとずつ出てくる繰り返しのフレーズが十分なスペースを作っている。 このアルバムはちょうど中ほどでちょっとアップビートのワイルド・マンがきて、 そこが頂点だといえる。 しかし、これはブッシュの最も冴えない作品である。

0 件のコメント: