2011年11月27日日曜日

「いまからの季節への美しく暖かな寮歌」: オルタナティブ・レビュー

オルタナティブ・レビュー のマシュー・フレンチさんからは4つ星:

長いブランクのあとで、 絶頂期の傑作に対抗するようなアルバムどころか、 もっと注目に値する作品を出すことができるかどうかという 想定の範囲をまた広げたようだ。 しかし、これを見よ。雪のための50の言葉はいままでのベストの作品と同じくらい 明確なテーマがあり、創造的で感情表現にあふれている。 … ブッシュは年齢に負けておらず、54歳にして声はすこし柔らかくなって以前のような嘆きの声に比べると深いトーンを 出しているが、それはまさにこの作品には良い効果を発揮している。 彼女の声は感情に訴える心地良いもので、まるでしんと静まった寒い夜にログハウスの中で、 暖炉の前に暖かいものを羽織って以前の愛や喪失の物語を思い出しながら 歌いかけてくれているような感じだ。 … 雪のための50の言葉では、雪景色の壮大さではなく、ブッシュ流の冬のシュールレアリズムで挑発している。 曲のテンポはゆっくりと瞑想的で、ほとんどピアノとブッシュの暖かいボーカル、繊細なパーカッションを 中心に展開してゆく。 何よりも、雪のための50の言葉は、ほかの作品と違いミニマムなのが良い。 ブッシュは風が吹き抜けるような環境をつくるためにネガティブなスペースを含めている。 しかしそれは意味のないことではなく、 あちこちで純粋な歓びに繋がってゆく。 感情的な充足を求めるのにはちょうどよい。

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