愛のかたちの40周年を記念するために、9月は毎日1つずつタイムカプセルを作ります。この偉大な作品に関連した人、出来事、モノを、1985年から現在までいろいろ集めます。
愛のかたち –今日の人
「家族の中に作家や詩人がいる環境で育つのは素晴らしいことです。特に、その詩人が私の兄であるジョンと同じくらい並外れた存在であれば」ケイトは、2012年に彼の詩集の序文を書いたときに、このようにして兄のジョン・カーダー・ブッシュを表現しています。ケイトのキャリアと作品の中で、ジョンの存在が影響していないものはほとんどありません。
ジョンはあらゆる場所に登場します。後に写真集「キャシー」に掲載された子どものころのケイトのスナップ写真、1979年のツアーでの間奏での彼の心に残る詩の朗読、「ジグ・オブ・ライフ」でのアイルランド訛りの忘れられないスピーチパフォーマンス、長年にわたって多くのアルバムやシングルのカバーを飾ってきたケイトやその他のイメージの素晴らしい写真ポートレートなど。ケイトのキャリアの最初の20年間、緊密なマネジメントチームであった家族の一員としてケイトに重要なアドバイスをしてきたことは言うまでもありません。ケイトの仕事やキャリアについての彼の意見は、弟のパディによるものと同様、膨大なものです。
今月のタイムカプセルの中には他にも、「愛のかたち」に関するビデオや写真撮影の現場についてのジョンの写真やレポートがあります（以下にもう一つ置きます）。「大空」のビデオの中にも姿を見つけることができます。また、クラウドバスティングのバックボーカルを歌っています。彼の写真は愛のかたちの7インチと12インチのシングルカバーも飾っています。まさにあらゆる場所ですね。
彼の本「ケイト：インサイド・ザ・レインボウ」を入手されることをお勧めします。視覚的に豪華であるだけでなく、広い意味でのブッシュ家全体への最高に愛情のこもった賛辞であり、おまけに予想外で普通では知れないようなケイトの伝記も入っています。
ぜひ少し時間をとって、拡大版2部構成のケイト・ブッシュ・ファン・ポッドキャスト聞くことをお勧めします。ジョンの自宅で録音した会話で、彼の人生、詩、写真、ケイトとの仕事、武道への愛などについて話しています。第1部はこちら、第2部はこちらです。彼と話すことができたのは光栄なことです。愛のかたちの「ジグ・オブ・ライフ」のナレーションを録音し、2014年にビフォー・ザ・ドーンのために再びナレーションを担当したことについて、ジョンが話しているポッドキャストからの簡単な抜粋を紹介します。
愛のかたち –今日のできごと
ケイトは、シングルクラウドバスティングに合わせて作られた短編映像を非常に誇りに思っており、これは今でもキャリアの中で最も視覚的に強い効果を持っている作品の一つです。今日のタイムカプセルでは、ビデオの制作を見ていきます。ケイト・ブッシュ・クラブのニュースレターに、ケイトは次のように書いています。「クラウドバスティングの制作は本当にエキサイティングでした。短編映画のようなものにしたかったのです。この曲は、ピーター・ライヒの「ブック・オブ・ドリームズ」からインスピレーションを得たもので、非常に強力で魔法のような物語であるため、プロットはすでにあって、いちばん難しい領域は物語と登場人物をちゃんと表現して、すべての情報を「抽出」する方法を定めることでした。
監督のジュリアン・ドイルさんと制作しました。テリー・ギリアムさんの勧めでした。テリーは私の好きな映画製作者の一人で、彼が関わってくれたことをとても光栄に思っています。制作には5～6週間詰めて作業しました。映画や出演俳優のように扱うのは理にかなっているように思えましたし、私は最初から、非常に背の高い俳優に父を演じてもらって、自分が小さな男の子として登場するというクレイジーな考えを持っていました。このような常軌を逸したことを公に発表する図太さが自分にあることにはいつも驚くほどですが、そのアイデアが実際に実現すると、さらに驚いてしまいます。ある種の信念に関連しているように思います。
最初にやったことは、男の子っぽく見えるか、あるいはお転婆娘みたいに見えるかを確認することで、そのための「チーム」に同行してもらいました。メンバーは、ファンデーションとスティックオンそばかすを使ってくれたメイキャップのティナ・アーンショー、私の髪を中に束ねられるようにした短いウィッグをデザインしてカットしたアンソニー・ヤコミン、キャラクターを完成させるために様々なダンガリー、カーディガン、長靴を調達したパメラ・キーツ、そしてデルが意見を出してくれました。私は少しピエロのココのように見えましたし、ハーポだと言った人もありましたが、私たちは皆、細かい調整でそのイメージから離れられると感じました。特に、アンソニーが私の隣で椅子の上に立って背が高く見えるようにしてポラロイドを撮るといい感じでした。
多くの作業を必要としたものの1つはクラウドバスターマシンでした。それは本の曖昧な情報に基づいて、私たちが考え出したものでした。それは人より大きく見えて、エレガントで奇妙で、空に向けられることが必要でした。そして、初期の段階で見に行くと、台車の上にボール紙の筒が4本付いていて、これで大丈夫なのかと不安になりました。でも、最終段階では立派な姿になり、画面上では素晴らしく見えました。」
ジョン・カーダー・ブッシュは、このビデオの撮影現場の写真を数多く撮影します。ケイト・ブッシュ・クラブのニュースレターで丘の上での撮影について書いています：「…登場する人と装備は、オックスフォードシャーのアフィントン城跡の頂上に置かれていましたが、ここはまさに1985年の夏が集約された場所でした。初日の撮影の後、私はそれ以上日焼けしないように帽子をかぶらなければなりませんでした。天気は完璧で、夕方に太陽が沈むまではインクランドではないかのようでした。夜には冷たい風が吹く中で枯れ草を燃やし、秋の気配がしました。ヘルツォークの映画のシーンのように、クラウドバスターを頂上まで運び上げ、片側が低くなっている尾根の上に上げて、カメラとクルーが必要な角度でセットするのに十分なスペースがあるようにしました。
天気は良かったものの、空には絵のように美しい珍しい形の雲がたくさん流れていて、照明カメラマンはコントラストフィルターを天荷向け、光が変化してすべてをリセットするまでにどれくらいの時間があるかを皆に伝えました。たいていは数秒しかずれはありませんでした。私にとって最適な位置の間には撮影クルーがいる場所がありましたが、妥協して、頭がケイトをさえぎらないよう長いレンズを使用する必要がありました。私が最も気に入ったショットは、ケイトがクラウドバスターを操作していたときのもので、後ろに太陽が沈み、ほとんどシルエットになりました。これをシングルのパッケージに使いました。
撮影は朝の6時に始まり、たいていは夕日の最後の小さな痕跡が残る夜の9時に終わりました。ストーリーのつなぎの部分を撮ろうと近隣地域に少し出かけたりしましたが、トラックの上に乗せた黒い車の中にエージェントがいて、そこに水を撒いているのを見ると、映画製作の工夫とイリュージョンが凝縮されているように感じました。とても疲れるフルパワーの撮影で、3日間、田舎の美しい場所に出かけて、一体化したエネルギーの中に身をおいたのは、写真的な観点からもやりがいがありました」
愛のかたち –今日の作品
（katebushcollectables.comのご協力でお届けします）
ケイトは2019年5月に、新しい（なかなか素敵な）クラウドバスティングの12ピクチャーディスクをリリースすることに決めました。ディスクには1986年の「クラウドバスティング」シングルと1991年の「ロケット・マン」シングルの両方のオリジナル画像が入っています。このピクチャーディスクは、ケイト・ブッシュのリマスター・プロジェクトの一部として発表された4枚組のレア曲CDコレクション、ジ・アザー・サイドと時期を合わせたもので、この12インチ収録の4曲はすべてそのコレクションから取られたものです。
サイド1：クラウドバスティング（オルゴノン・ミックス、2018リマスター）/ アンダー・ザ・アイビー（2018リマスター）サイド2：ロケット・マン（2018リマスター）/ ウォーム・アンド・スージング（2018リマスター）
愛のかたち –今日のトリビア
ケイトが2022年に神秘の丘で大ブレークする何年か前に、イギリスでナンバーワンシングルを獲得したことを知っていましたか？ボタン一押しのデジタルダウンロード、あまりにも簡単なストリーミング、とっても便利なiTunesライブラリの話ではありません。イギリスのファンはネットではない実際のレコード店に群がって、ケイトのクラウドバスティングの12インチピクチャーディスク(上記参照)を買い求め、アナログ盤シングルチャートの1位を2週間キープしたのです。そうした人を責める気にはならないすてきなアイテムです。
0 件のコメント:
コメントを投稿