2025年9月25日木曜日

ダニー・トンプソン、ベーシスト 1939-2025

ダニー・トンプソン

たいへん残念なことに、素晴らしいミュージシャンであるダニー・トンプソン86歳で亡くなったということです。愛のかたちの「今日の人」として数週間前に取り上げたばかりでした。ケイトがとても尊敬していた人です。ピンを引き抜けウォッチング・ユー・ウィズアウト・ミーラバーバンド・ガール(ディレクターズカット)ミスティは、すべてダニーが演奏したケイトの曲です。

更新:ケイトは公式サイトで友人としてダニー・トンプソンを追悼しています。

「ダニーとの仕事では本人と仕事をするだけではありません。彼がビクトリアと呼んでいたコントラバスも一緒にやってきます。その2人はヒップで接して、とても魅力的な物語の語り手になり、たくましいワイルドな音楽を奏でます。

ダニーはすてきな愛すべき男性で、素晴らしい人物でした。なかなか出会えないような人です。

彼がジョン・マーティンとライヴで演奏しているのは何度も見たことがありましたが、こんなに素晴らしい才能の方と仕事ができるようになるとは夢にも思いませんでした。

ビクトリアと一緒に最高の仕事をしてくれたダニーに感謝します。これから寂しくなりますが。」

ケイト

ダニーはダブルベース奏者として最もよく知られているイギリスのマルチプレイヤーです。リチャード・トンプソンやジョン・マーティン、ニック・ドレイク、ドノヴァン、バート・ジャンシュなど、様々なミュージシャンと共演しており、イギリスのフォーク・ジャズ・バンドであるペンタングルの創立メンバーでもありました。

ダニーのケイトとの最初の仕事は、ドリーミングのアルバムのピンを引き抜けでのウッドベースでした。「ケイトはジョン・マーティンと一緒に会いに来たものです。素晴らしい女性です。ピンを引き抜けでは、サンプラーを通してベース音を使いました。純粋なアコースティックサウンドの代わりに、自分たちで音を作りました。『これでいいでしょうか』と聞かれましたが、『私は仕事としてやっていて、お金はいただいているので、お好きにしてください』と言いました。もったいぶって『私のベースのサウンドを台無しにするな』とは言いません。アルバム「愛のかたち」では、ウォッチング・ユー・ウィズアウト・ミーでダニーが演奏しているのが聞こえます。「ケイトと仕事ができるのは夢のようです。ほとんどの人は、こうした象徴的な人は手の届かない存在だと思っているでしょう。でもご自宅に立ち寄ると、ケイトが「ダニーさん、お茶を飲みたいですか?」と言うのです。そしてスタジオに入ると、音楽に真剣に取り組む別の姿を見せます。素晴らしいアーティストと一緒に仕事をできるのは、素晴らしい職業です。

ダニー・トンプソン(1978年)
ダニー・トンプソン(1978年)

エバーハルト・ウェーバーと同様に、ケイトはダニーのユニークなベースの才能をどう使うのが一番良いかを分かっていました。ケイト・ブッシュ・クラブのニュースレターで、彼女はこう語っています。「ダニーに関しては、とてもライブなサウンドを使いました。アンビエントルームで弾いている音が魅力的だと感じたのです。ポール(・ハーディマン、エンジニア)は、ベースの音と部屋の雰囲気の良いバランスをとり、ダニーはジャングルキャットのような素晴らしい感触を曲に加えました。ダニ―はとても繊細なプレイヤーで、どういう曲であるかを知り、自分が何をするべきかを理解しようとする人です。まさに「感覚」の人です。

ケイトのキャリアの中で後には、ダニーはディレクターズ・カットのラバーバンド・ガールでベースを乗せるように頼まれています。また、2011年の雪のための50の言葉に収められた壮大な叙事詩の曲、ミスティーでも活躍しています。昨年、「ラウダー」誌のインタビューで、ダニーはケイトについてこう語っています。「素晴らしい創造的なプロセスでした。確実にコントロールしていました。最近も会いましたが、あいかわらず素敵な人です。本当にすがすがしく、立派な人というのはいつも『平常』で、なにごとにも影響を受けず変わらないのですね。周りで起こっていることには動かされず、本当に良いと思うことをしているだけなのです

偉大なプロデューサーのトニー・ビスコンティは 昨日、自信のFacebookページで次のようにダニーを追悼しています「彼はいろいろなレコーディングセッションで最初に声がかかるベーシストでしたが、実際には自分のステータスについて少し不安だったようです。他のミュージシャンたちは彼と一緒に仕事をしたいと殺到したものですが、ダニーは自分がそんなに良いとは考えていませんでした。謙虚で魅力的な男で、地に足がついていて、歌うように低音を作ることができました。

ダニー・トンプソンのYouTube
ダニー・トンプソンの公式YouTubeページ

P.S.ダニーは公式のYouTubeページにたくさんの素晴らしいクリップを残しています。ぜひ聴いてみて、この素敵な音楽の天才をもう少し知ってみてください。さようなら、謙虚なダニーさん

0 件のコメント: