1994年にケイトは、戦争遺児のチャリティーで、 有名人によるアート作品を展示する『大スターの小品』というイベントに 参加しました。 このイベントはブライアン・イーノが企画し、デビッド・ボウイが プロモートしましたが、かなり大きく宣伝されました。 (このYoutubeクリップでは、ボウイがケイトの作品を紹介しながら自分がほしいなどと言っているのを 見ることができます!) この手作りの作品は、それぞれが7インチ×6インチ×1.75インチのサイズの2つの額からなり、 それぞれは『Someone Lost at Sea Hoping Someone In A Plane Will Find Them』、 『Someone In A Plane Hoping To Find Someone Lost At Sea』と 題が付いています。
今回分かったのは、ケイトの大ファンでこのアイテムを競り落としたネヴィル・ジャッド氏が、 20年近くも個人で所蔵していたのを売りに出したいと言っているということです。
ネヴィルさんが、この2点を以下のように説明しています。 『どちらの額も磨いた木で出来ていて、ゴールドの内枠が付いていて、 前面には題が書かれた金色のタイトルプレートがあります。 額の中にはどちらもベルベットの黒い背景で、真ん中にかすかに光るような 小さい赤い点があります。 額の裏にはケイトのKTコピーライトマーク(手書き)と その下に制作年を示す ’94 の文字があります。 裏には金メタリックで大きく書いた手書きのサインもついています。 これらは2点に共通です。 中には大工仕事のあととシンプルな電気回路がついています。」
売り手に連絡したい人、この作品の競りに参加したい人は ネヴィルさん(nevillejudd@gmail.com) にメールしてください。(この作品は1994年にオークションで1150ポンドで競り落とされました。 3000ポンド未満の価格は無効ということです)
ネヴィルさんのストーリーをもう少し:
「ずっとファンで、1979年のコンサートは7回見ましたし、例にもれず あらゆるものを集めていました(今でも)。 これを売る理由は単純で、知り合いの支払いを援助するためです。 自分がこれを売りに出すなんて考えたこともありませんでした。 もう20年近くもずっと手元にありましたからね。 展示会に出したこともありませんし、写真もこれしかありません。 ブライアン・イーノとウォーチャイルド・チャリティのアンテア・ノーマン・テイラー以外には だれもこの作品がどこにあるかを知りませんでした。 私はデビッド・ボウイのファンでもあり、ボウイ関連のプロジェクトに いろいろと参加しています。 ボウイのオフィシャルバイオグラフィーの『ストレンジ・ファッシネイション』にも 関わっていて、1993年にボウイが関わった話で目次に 私の名前が出てます。 そしてその翌年にイーストエンドのハックニーにあるフラワーズ・イースト・ギャラリー で行われた『大スターの小品』の内見会に出かけたわけです。 招待されたわけではなかったのですが、会場に入っていくケイトに彼女の作品に ついて聞いてみました。 『海をテーマにしていて、私自身のことも入ってるかもしれません。』というような 返事でしたが、それで競売に参加しようと決めました。」
「ボウイが現れたとき、友人は立ち去りましたが、私はそのあたりに残っていたら、 デビッドのアートディーラーのケイト・チャータヴィアンが招きいれてくれました。 私がその小さい部屋に入っていったときには、映画監督のニック・ローグが 『Someone Lost at Sea Hoping Someone In A Plane Will Find Them』を見ていました。 私は彼に少し前にケイトから聞いたことを伝えました。 『そうすると、私のどちらかかこれを買わないといけないということですね。』と 言って肩を叩かれました。 2枚の作品の点滅する赤い明かりを見ながら、ケイトが言ったことを思い出し、 その翌週にロイヤル・カレッジ・オブ・アートでの競売会で入札することを 決心したのです。 そして、競り落としました。 何日かたってオパール・ブライアン・アンド・アンテアのオフィスに 作品を受け取りに行きました。 後になってデビッド・ボウイが新聞やテレビでケイトの2つの作品について話していて、 自分自身が入札しようと思っているというようなことを言っていたのを知りました。 後で聞いてみましたが、 『本当にすばらしい作品なので入札しようと思ったけど、 ちょっといろいろあって入札はしなかったですよ。 ファンのところに行かないといけなかったんでしょう。』と言っていました。 その通りになったわけですが、 そこでひそかに18年も掛かっていました。 クリスティーズかイーベイにでも出そうかと思っていたのですが、 もし誰か現実的な値段を出してくれるのなら、その人と取引をしてもいいと思います。」
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