
エアリアルのアルバム20周年を記念して、今週は11月7日(発売記念日)まで毎日1つずつタイムカプセルを作ります。これは、ケイトのすばらしい8枚目のスタジオアルバムに関連するイベント、人、物品などを、その日ごとに集めたものです。多くの人にとって、まだ「新しい」アルバムだと感じられるはずで、とても20年経ったとは思えませんが、このアルバムからはまだまだ美しい贈り物が現れて続けています…

エアリアル – 今日のできごと

ケイトがエアリアルから唯一リリースしたニューシングル「キング・オブ・ザ・マウンテン」は、2005年9月21日水曜日にBBCラジオ2のケン・ブルースの番組で初めて掛かりました。ミュージック・ウィークの9月12日号では、この曲について次のように説明されていました。「このリズミカルな宝石は、ほぼ電子音で始まるスタートから展開し、待っていた価値があったことが分かってきます」。10年以上ぶりにケイトの新しい音楽を聴いたファンにとっては胸が高鳴るような体験でした。
シングルは2005年10月24日に7インチのアナログピクチャーディスク、CDシングルとしてリリースされ、またケイトの最初のデジタルシングルでもありました。B面はマービン・ゲイの「セクシャル・ヒーリング」のカバーで、イリアン・パイプスのデイヴィ・スピラインがフィーチャーされています。最初は、1990年代に彼のアルバム「ア・プレース・アマング・ザ・ストーンズ」に収録するために録音されたのですが、他の曲と合わなかったため、レコードから外され、ケイトがその録音の権利を取得しました。ケイトのカムバックシングルに追加された遊び心のあるご褒美です。非公式のダンスリミックスもいくつかありましたが、ケイトは12インチやエクステンデッド・ミックスは作りませんでした。キング・オブ・ザ・マウンテンのジャケットは息子バーティの絵です。
ケイトの新しい公式サイトには、「キング・オブ・ザ・マウンテン」のランディングページがあって、情報、歌詞、バーティのカバーアートを使用したFlashアニメーションが含められていました。
11年前の「人生、そして愛」以来となるシングルは、イギリスで4位を獲得し、ケイトにとって20年近くぶりのトップ10入りを果たしました(ピーター・ガブリエルとのデュエット「ドント・ギブ・アップ」が1986年に9位を記録して以来)。このシングルはカナダとフィンランドでもトップ5に入り、他のいくつかの国でもチャート入りしました。イギリスではケイトにとって25番目のトップ40ヒットとなりました。
アメリカでは、ケイトのニューシングルは、オルタナティブ系のラジオ局やカレッジラジオ局で大ヒットし、フィルター・ミュージック・ラジオ・チャート(全国の好きなカレッジ、インディーズ、モダンロック、アダルトアルバムオルタナティブのラジオ局のフィルター誌によるコンピレーション)では、トップ50シングルチャートで1位になっています。
レビュー:サンでは、10月21日にこのシングルが「今週のシングル」に選ばれ、5点満点中の5点を獲得し、全ページをケイトに割いて、すべてのアルバムをレビューしています。「洗練されたビート、渦巻くシンセ、ケイトらしい斜に構えた歌詞で満たされたほぼ5分の堂々たる作品です。ケイトの声はさびついているようには聞こえません。魅力的なカムバックです」。トップ・オブ・ザ・ポップスはこのシングルに4つ星のレビューを与えています:「これこそポップです。ちょっと頭を使って、ポップスの素晴らしさを少し学んでみましょう。ケイトの高貴なブッシュぶりは、よくある風変わりのポップキッズとは違っていますが(実際、ポップスの世界では47歳は十分にベテランです)、彼女は、ほとんどすべてのちょっと変わった完全にユニークな女性歌手の道を開いてきたのです。とにかく、12年ぶりのシングルリリースとなる「キング・オブ・ザ・マウンテン」には、いつものブッシュのトレードマークがあちこちに刻まれています。舞うようなフルーティーなボーカル、思考を刺激する歌詞、推進力があるリズム、ゴージャスなエレクトロニクスの遊びが、この曲を素晴らしいものにしています。それでも、腰を揺らして手で天をつくことがお望みなら、好きにはなれないかもしれません」

ヒート・マガジンは、このシングルのレビューで4つ星を与えています。「エキセントリックなアイコンであるケイト・ブッシュの12年ぶりのシングルには、大きな期待が寄せられています。電子パルスのささやきから渦巻くメロディーのフィナーレまでの流れ、エッジの効いたギター、風に吹くようなコーラスなど、ファンは失望しないでしょう」。ギグワイズでもこの曲は好評です。「若者にとっては、20年以上前に父世代が気に入っていたアーティストの曲を好きになるのはちょっと残念だと思うかもしれませんが、ケイト・ブッシュは注目に値します。金太郎飴のようにポップ・スターが現れるこの時代に、ブッシュが深い眠りから戻ってきてくれたことを幸運の星に感謝しなければならないでしょう。ブッシュが自身の存在と「キング・オブ・ザ・マウンテン」で祝福してくれています。ブッシュの少し不気味な美しい声と風が吹くようなエーテル的なメロディで満たされた5分間は、間違いなく魅惑的です。極限まで単純化されているようでもありますが、偉大なカムバックです」
マンチェスター・イブニング・ニュースでは、このシングルを5点満点で4点と評価し、次のように書いています。「適切なエーテル的なピークに向かってゆっくりと登り始め、シンセサイザーの風、ドラム、穏やかな音楽が、おなじみのダークなボーカルに寄り添っているようです。タイトルが示すように、これはチャートを狙ったナンバーよりも壮大な何かです。本人も以前にはチャートを飾っていますが。簡単に表現するなら、初期のCDプレーヤーをテストするときに、部屋の電気を消してカーテンを閉め、暗闇の中で聴いていたような曲で、この国の最高の才能の1人による圧倒的なカムバックのシーンを設定しています」。UKのメトロ紙では、こう書いています:「市民ケーンとエルビスに言及していることから、名手ブッシュによる12年ぶりの作品は、期待通り奇妙で忘れられない、シュールなものです。お好みのカラオケ曲にはなりそうもありませんが、3オクターブの舞うような歌唱は聴き応え十分です。4/5点」。ローリング・ストーン誌では、「キング・オブ・ザ・マウンテンの」は4つ星を獲得しています。「影響力を持つイギリスのエキセントリックなブッシュの12年間の沈黙を経て、ファンたちはトーリ・エイモスの先輩格の優美なボーカルを再び聞けることに喜びを感じ、インターネットを熱狂に巻き込んでいます。しかし新参者でも、この壮大なカムバックを高く評価することができるはずです。少し不気味なエレクトロニック・ポップから、壮大でレゲエ的なロックへと愉快に展開します」

ドットミュージックは10点満点中8点と評価しました:「エフェクトがかかった木琴の繰り返すマントラと、スペースアウトしたギターのサウンドを中心に構築された、霧から現れたような謎めいたスタートは、最初はあまりにも曖昧で解読不能で、ケイト過去10年間熱心に歌詞を書いていなかったわけだと結論づけたいほどです。しかし、トラックはすぐに、大気を切り裂く雷鳴の中で渦巻く明快さへと力強く進行し、「the snow in Rosebud」というささやきが聴こえ、エルビス・プレスリーのことを歌っているのではないかと分かってきます。これは確かに「嵐が丘」ではありませんが、あれと同じものなどないわけで、「キング・オブ・ザ・マウンテン」は、途方もない時間待たれていた1人のアーティストの復活を象徴しています。
エアリアル – 今日の人

ケイトの「キング・オブ・ザ・マウンテン」のミュージックビデオは2005年10月15日にイギリスのチャンネル4で、通常の番組以外の枠で特別に初めて放送されました。ジミー・ムラカミの監督で、マイケル・アルガーがプロデュースを担当、編集はザ・ファーム(ダブリン)でヒュー・チャロナーが担当し、炎と3Dのエフェクトは、ナイアル・オホイシン、アーロン・イングリス、ブライアン・オダーニン、オーストラリアのマークが担当しました。
ジミーは2014年に80歳で亡くなっています。アメリカのアニメーター、映画監督であり、多くの国で長いキャリアを積み、最終的にアイルランドのダブリンを拠点に活動していました。彼の最もよく知られた作品には、レイモンド・ブリッグスの本「風がふくとき」と「スノーマン」のアニメーション化があります。「魔法の梨の木」(1968年)でアカデミー短編アニメーション賞にノミネートされました。
2005年に「キング・オブ・ザ・マウンテン」のビデオを監督する前に、「センシュアル・ワールド」の初期バージョンの曲用のビデオを監督することについてケイトと会話をシたことがあります。ケイトの伝記「アンダー・ザ・アイビー」の中でのグレアム・トムソンによるインタビューでは、当初許可を得られないと分かる前の、ケイトの曲の初期バージョンをジョイスの言葉で聞いたことを思い出しています。
アニメ「スノーマン」や「風が吹くとき」、また後にブッシュが2005年に発表した「キング・オブ・ザ・マウンテン」のビデオの監督であるジミー・ムラカミは「すごいレコードでした」と語ります。「ケイトは80年代後半にダブリンに会社のスタジオを置いていたときに私のところに来ました。曲のプロモーションビデオを作って欲しいということでした。それは、ジェームズ・ジョイスによるモリー・ブルームのセリフのための美しい音楽でした。私はイギリスの彼女の家に行って、そこで彼女がこの曲を掛けてくれたのですが、本当に素晴らしい曲でした。完成していました」
20年近く後、ケイトはストーリーボードを作成して、ジミーと長い打ち合わせを行い、以前の「レッド・シューズ」のビジュアルとは異なり、自分ではこのクリップの監督をしないことを選択しました。このビデオは、エルビスのジャンプスーツの旅をたどります。スパンコールがいっぱいのワードローブから、エアリアル的な空を横切って(バルトロッツィ夫人のシャツが手を振っているのが見えます)、エルビス・プレスリーが山の上で、ローズバッドという名のそりに乗っているところまでたどり、映画「市民ケーン」に敬意を表しています。

グレアム・トムソンは次のように述べています。「2005年9月15日と16日にロンドンで撮影されたこのビデオは、3Dコンピューターではなくライブアニメーション技術を使用して制作されました。ムラカミによると、ブッシュは『コンピューターには人間のクオリティはない』と考えていたからです。ストーリーの作成には密接に関与していました。
エアリアル – 今日の作品
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「キング・オブ・ザ・マウンテン」は10月24日に7インチのアナログ盤とCDでリリースされました。以下は、主に英国とアイルランドのために製造され、ヨーロッパでも販売されていた、ステッカー2枚貼りのPVCウォレットスリーブ入の素敵な「限定版」ピクチャディスクです。

CDシングルは紙ジャケットに歌詞入りのカードとピクチャーCDが入っており、主にイギリスとアイルランドで製造されましたが、ヨーロッパ中にも流通しました。


他の地域では、CDシングルはヨーロッパではスリムなジュエルケースにシートとピクチャーCDが入った形で販売され、カナダにも輸入されました。

そして、これを持っている人はとてもうらやましい。ステッカー付きのPVCウォレットスリーブのプロトタイプのピクチャーディスクリリースで、(ケイトの)サイン入りのピクチャーディスクが入っていて、ケイトが個人的にプレゼントしたもので、これまで10部だけが存在が確認されています。

エアリアル – 今日のトリビア
アルバムのリリースから5年後の2010年に、イギリスとヨーロッパではEMIから、アメリカではコロンビアからCDで「エアリアル」が再発売され、「スカイ・オブ・ハニー」はディスク上で切れ目なしに連続して流れるようにプログラムされました。このサイドは「エンドレス・スカイ・オブ・ハニー」と改名され、宣伝ステッカーには「デジタルワールド用に再構成」と宣言しています。裏ジャケットのタイトルもすべて1つに統合されています。ケイトは2011年にフィッシュピープル・レコードレーベルを立ち上げた際にもこのフォーマットでCDアルバムをリリースしました。


しかし、2018年のリマスタープロジェクト以降、ケイトは考えを変えたようで、再び曲を個別のトラックとしてCDで発表するようになりました。2018年には、アルバート・マッキントッシュが新しい「画家」としてアルバムに参加するようになったことで、エアリアルはまた別の変化を迎えることになります。

エアリアル – 今日の鳥

プロローグ(ビフォー・ザ・ドーン)の歌詞に含まれているヤドリギツグミはクロウタドリとほぼ同じ大きさです。ウタツグミやクロウタドリと比較すると、非常に立ち上がった姿勢です。顔は白く、黒い印がありますが、目ははっきりとした白い輪があります。ヤドリギツグミの冠、首、背中はプレーン・ブラウンです。喉と上部は白く、黒い縞があります。胸を横切る茶色がかったトーンが縁取り、残りの部分は黒い斑点が付いた白で囲まれています。尻は淡い灰色がかった茶色で、尾は茶色、外側の尾の羽は白です。脚はノハラツグミの暗い色彩とは対照的にピンクです。
































