2021年3月27日土曜日

ケイトのワイルドマンがイングランドの小学校の音楽カリキュラムに!

イングランドで音楽の専門家委員会が、 ケイトの2011年のアルバム「雪のための50の言葉」のリードシングル、ワイルドマンを 選出しました。小学生(5-11才)が全員聴くべき37曲の作品のリストに含まれることになったのです。 委員の一人でウェストロンドン自由学校の音楽主事のエド・ワトキンスはこう語っています: 「最終的なリストには、世界中の伝統的音楽や、ポピュラー音楽の足跡、 英国とヨーロッパの音楽などが含まれました。」 モーツァルトのトルコ行進曲やベートーヴェンの交響曲5番、ムソルグスキーの禿山の一夜など 西洋のクラシック音楽も入っていますし。ブラジルのサンバ、パンジャブのバングラ、 アルゼンチンタンゴ、イングランドの労働歌シーシャンティなんかも入っています。

リストに入っているポピュラー音楽には、エルビス・プレスリーのハウンドドッグ、 ビートルズのウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ、 デスティニーズ・チャイルドのセイ・マイ・ネーム、そしてケイトのワイルドマンが 「アート・ポップ」の分野として入っています。 ワイルドマンはヒマラヤの荒野でイェティを見た主人公たちが、世に知られないよう守ろうという内容で、 「謎の生物の側に立って共感を示した曲」とケイトも言っています。

モダンミュージックカリキュラム文書では、 教室でそれぞれの曲を学習する手がかりを書いています。 「ブッシュの名作と言われている雪のための50の言葉の中の曲、 ワイルドマンは、ヒマラヤで謎の生物イエティを発見しながら、それを隠し守ろうとする話です。 効果音、リフ、セリフの使い方を論じてみるのも良いし、 曲を聞く前、そして聞きながら歌詞を味わうのも良いでしょう。」

学校長官のニック・ギブさんのコメント: 「音楽は多くの人の生活に欠かせないものです。 ロックダウンの期間にはなおのこと、音楽でやる気になったり、リラックスしたり、元気になったりするという ことがあると思います。 どの学校でも日常的に、多様な音楽が聞こえるようであってほしいです。 全ての学校で、きちんとした幅広い音楽のカリキュラムが運用され、 生徒が音楽を好むようになり、同時に学識としても高いレベルを目指すようになれば幸甚です。」

ギブ氏は、子供の成長のためには、学問的な取り組みと音楽、スポーツ、芸術がバランスすることが 大事だと説いています。 「近年でもまれな難しい時期、After the most difficult of years, it’s time for a musical renaissance across England’s schools and I hope this will inspire a new generation of musicians,」 とも語っています。 小学校での教育の目的は、子どもたちに様々なスタイルと響きを持つ曲を聞いてもらい、 音楽の世界を広げていろいろなものを受け入れるようになってもらうことです。

iニュースでの特集では、全35曲のリストが画像で確認できます:

RIP ロッド・マッキー

Rod McKie

オンラインで有名だったケイト・ブッシュファンが一人、残念なことに私達のもとを去りました。 ロッド・マッキー (Roderickとも名乗っていました)は 脳内出血で何週間か前から入院していたのですが、今日になって奥さんのリズさんから 亡くなったという連絡を受けました。 ロッドは新聞や雑誌に漫画を描くのを生業にしていました。 また私達ケイト・ブッシュファンの仲間にとってはいつも熱心で洞察力のあるオンラインの友人でありました。 いなくなってしまったのはとても残念です。

ロッドはすごいライターで、2014年10月にはケイトのビフォー・ザ・ドーンに ついての記事の中でも最高クラスのブログ記事を書いていました。 ぜひこちらにありますので読んでみてください。 これを読めば、ロッドがどんな人かも分かると思います。 ビフォー・ザ・ドーンのポッドキャストをやったときに、 ショーンは(ロッドさんの許しを得て)この記事からいくつか文章を引用しています。 まったく急所をついたような文章です。

この世界も人生も素晴らしい。ケイト・ブッシュが微笑みかけてくれる。 神は天にあり世の中に何も問題なし。 会場を出ていくとき、見知らぬ人同士で笑顔を交わし、肩を軽く叩いてみたりする。 まるでケイト・ブッシュの力で、観衆がみな愛と共感、喜びと心の平安を手に入れたかのようだ。

ロッド・マッキー 2014

リズさんなどロッドさんのご遺族とご友人の皆様に我々からもお悔やみを申し上げます x

2021年3月23日火曜日

ケイトファンのジョン・ビューモントを偲んで

John Beaumont pictured up on Glastonbury Tor – photo by Geoff Boswell

ケイト・ブッシュファンで名前もよく聞いていたジョン・ビューモントさんが最近亡くなったという 悲しいニュースが飛び込んできました。 スカイ・ボズウェルさんが、友人であった彼を追悼する文章を綴ってくれました。 ジョンさんの家族とご友人に私達からもお悔やみ申し上げます。

「このしらせを受けて、とても悲しい思いです。 友人でケイト・ブッシュファンの仲間だったジョン・ビューモントさんが3月13日の土曜日に 亡くなったそうです。84才でした。 ジョンは昨年11月に転倒して足を骨折してからあまり良くありませんでした。 コロナの行動制限に我慢がならず、新鮮な空気を吸いにちょっと歩いたりしてたようです。 最期を迎えたのはリーズ病院でした。 病院で骨折から回復しつつあるときに、別の問題が現れたのです。

ジョンはよくホームグラウンドに投稿していて、1980年代、1990年代にはよくファンの集まりにも 参加していました。ハワースでのウザリング・ハイクやグラストンベリーでのケイトの誕生日の いべんとなんかもありました。 1937年の生まれで、珍しく高齢のファンではありました。 コンピューターの時代のはしごの最初の方でつまづいたのか、 IT技術を身に着けようという気はなく、インターネットの世界には登場していません。 それでも自分のやりかたで友人達と連絡をとり、やり取りを熱心にしていました。 どの手紙も手書きで、ニュースや情報、思い出などがたくさん綴られていて、 ジョン特有のユーモアのセンスが感じられました。 ときには1週間に2通の手紙を受け取ったときもありました。 電話をかけて長話をするのも好きでした。

茶目っ気があって観察が鋭く、音楽を愛する人でした。 ラジオが好きで広いジャンルの音楽を楽しんでいました。 映画、特にハマーホラーにも詳しかったです。 女優のイングリット・ピットがお好みで、ファンレターを書いたり誕生日会にでかけたりしていました。 活動的で楽しい人で、人生を存分に謳歌し、新しい人に会うのを喜んでいました。 趣味の蒸気機関が大好きでした。生涯をかけて研究をしていたので、人に教えてもらうことなど 何もないほど詳しく、自分の鉄道模型を持っていましたし、コレクターの集会にも でかけていました。 同じ趣味の人にとっては情報の宝庫だったようです。 車を運転するのは何年か前に諦めましたが、鉄道での旅行は続けていました。 現役時代はバスの運転を何年もやっていて、そのときの面白い話をいくつもしてくれたものです。 乗り物はジョンにとって大事なものでした。 行ってみたいところに連れて行ってくれる手段でもありましたし、 乗り物が動く仕組み自体が好きだったんです。

2015年には、ハワースのブラック・ブルというパブに2回も、私がケイト・ブッシュのトリビュートで 歌うのを見に来てくれました。1度は春、その次はハロウィーンです。 そのことはあまり後で話しませんでしたが、それも彼らしいところです。 あんまり私のことを自慢気に見ていたので、ある女性はジョンが私の父だと思ったみたいです。 2016年と2017には私の身に大きな変化があり、約束していたヨークシャーへの旅行は延期しました。 2018年の夏のハワースフェスティバルにも出演の予定で、ジョンとも会う約束をしていたのですが、 またも運命のいたずらでひどい喉頭炎が出たり、感染症の疲労が残ったりで、 体調をくずして旅行は出来ませんでした。 昨年の夏には北イングランドにでかけてジョンなどの友だちと絶対に会おうと 約束していたのですが、パンデミックになってしまいました。 もう彼に会うことはできないのです。

ジョンは人生を全うしましたし、家族を誇りにしていました。 何年かまえに奥さんのパットを亡くしたあともしっかりと生活を続けていました。 百科事典のようにいろんなことを知っていて、冒険や熱意を失うことは決してありませんでした。 冗談を言ったあと笑ったりすると、まるで子供のようにキラキラしていました。 まさに、少年の瞳を持った男という感じです。」

スカイ・ボズウェル 2021年3月21日

2021年3月16日火曜日

写真家マックス・ブラウンの本、「ハマースミス三夜物語」

Three Nights in Hammersmith book cover

驚くような写真の宝箱というべきものが見つかりました。これほどのものは2年以上さかのぼっても ありませんでした。 写真家マックス・ブラウンは、ケイトのハマースミスオデオンでのコンサートの 最後の3日間、すなわち1979年の5月12日から14日、ドキュメント写真を撮ることを許されたのです。 この後、彼女は長い間コンサートを行うことはなく、ステージに戻ったのは 同じ会場で2014年に35年ぶりにコンサートを行ったときでした。

Kate Bush on stage 1979

作者自身は「ロックダウン自費出版スペシャル」と言っていますが、 マックスさんが作り上げたのは大判のケース付きハードカバーの横型の本で、 サイズは13x11インチになります。 制作費を上回る売上は全て、「人類が追いやった絶滅危惧種」の支援を行う慈善団体に 寄付されます。 この本のタイトルは、「ハマースミス3夜」で、収められた写真は どれも圧倒的で、演奏の順番に並べられています。 まえがきは著名な写真家ジル・ファーマノフスキーが書いています。 この本の注文は、こちらから。

Kate Bush on stage 1979

写真に対する業界のコメント:
「 . . 素晴らしい写真が披露された本」 (KateBushNews)
「 . . みんなびっくり」 (レコードコレクター誌)
「 . . ケイトの最高のライブ写真 . .」 (ジル・ファーマノフスキー, ロックアーカイブ)
「宝箱が出てきました!」 (グイド・ハラリ, ウォール・オブ・サウンド)
「マックスさん、ナイスです . .」 (デル・パーマー)

Kate Bush on stage 1979

サイトより: 「今でもロック界でも最高のコンサートと言われているツアーの最後の3ステージを写真で 表現した本です。 収められたマックス・ブラウンの250枚の写真を見ると、 1979年にロンドンでのハマースミスオデオンでケイト・ブッシュが歌い、踊り、演じた1曲1曲が、 後に伝説に高められて行く様子がわかります。」

「ハマースミス3夜」はこちらのサイトで入手可能です。著者サイト: http://www.rockshots.co

2021年3月13日土曜日

大判の豪華本「ファインディング・ケイト」のキックスターターキャンペーンが開始

Finding Kate book cover

アイルランドの2人のクリエイティブな作家、マイケル・バーンとマリウス・ハーバートが本日、 キックスターターのキャンペーンを立ち上げました。 これはケイトの才能とその音楽をビジュアルと文章で讃えるなかなかユニークで美しい本を 出版することをゴールにしています。 この本は、ファインディング・ケイトと題され、 ケイト・ブッシュの音楽をビジュアルに表現したものです。 ケイト本人とは関係を持たない非公式の本ではありますが、マイケルさんは長年に渡るファンで、 ケイトの音楽を愛している人です。 この本の内容をいくつか見せてもらいましたが、説得力のある文章で、 ファンの立場から十分に練られた感じがします。 イラストもまた、これまでファンが見たことのない、素晴らしいものです。 この種の本のクラウドファンディングの例にならい、応援した人へのお礼として出資者として名前が記されます。

Finding Kate - two page spread

サイトより: 「マイケルはケイト・ブッシュの音楽、そしてその創作の才の長年にわたるファンですが、 このファインディング・ケイトでは自身が特に好きなケイトの曲をいくつか取り上げ、 それぞれの曲の世界を見開きページで視覚的に表現するとともに、 曲に関する情報や自らのその曲についての思いを記しています。 デジタルでのイラストはマリウスの作になるものです。 この本には、それ以外にもケイト関連の内容や10年ごとに区切ったケイトの現在までの録音作品の 記録も含まれています。」

Finding Kate - two page spread

「この本は300mm x 300mm (12インチ四方)のコーヒーテーブルスタイルの大型本で、 上質な製本で96ページのテキストと贅沢なイラストが入って、以下のような仕様になっています:

  •    箱入りハードカバー
  •    サイズ 300mm x 300mm
  •    糸かがり綴じ
  •    ラミネート紙カバー
  •    Head & 天地あり
  •    柄入り見返し
  •    170gsm Gardamattアート紙で最高級印刷

ヨーロッパで最高品質の印刷業者によって印刷製本され、世界中に出荷されることになります。」

この本について詳しくは、 こちらのキックスターターの キャンペーンページよりどうぞ。

2021年3月11日木曜日

モジョの今月号でケイトが表紙特集

モジョ誌の2021年5月号では、ケイトを表紙にフィーチャーし、 ケイトについての記事と過去の未発表インタビューを掲載しています。 プレスリリースより: 「天才ケイト・ブッシュに新たな角度から切り込みます。未発表のインタビュー、 一緒に仕事をした人たちが語る知られていなかった事実、 そしてすべてを変えてしまった曲 サット・イン・ユア・ラップの40周年を記念します。 MOJOによるまとめでは、未発表のインタビューの中でケイトが創作の意欲について語っています。 さらに、愛のかたちの別録音、ツアー・オブ・ライフや荒野での日々の激しい思い出なども語っています。

編集者によると、 「当時オランダで一部が発表された1989年の長いインタビューがメインになっています。 センシャル・ワールドの時期ですが、その頃の他のインタビューよりもだいぶ深堀りした インタビューになっています。 それ以外にも、40周年のサット・イン・ユア・ラップの制作についてのインタビュー (ヒュー・パジャムニック・ローネイジェフ・ダウンズの新しいインタビューもあります)や、 共演者や監督に向けて話したビデオについてのものもあります。 ユースのドゥロイド・フィロソフィーについて話しているもの、 2001年の自身についての話、最初のツアーについてなど、他にもいろいろあります。 お楽しみに。」

モジョのサイトで2021年3月16日から予約を受け付けます。 表紙は、写真家クライブ・アロウスミスが1981年にカンパニー誌の特集用に 取った写真です。 そのときの撮影については、本人のサイトでご確認ください。

追記: モジョを定期購読している人には、ケイト・ブッシュの最新号の特別デザインバージョン(右)が届いています。 これは、通常版(左)から文字を全部抜いたものになっています。

レコードコレクター誌でのクロスワードパズル賞品ワイ・ワナ・ビー・ケイトの当選者発表!

ブラウンスターレコードは、レコードコレクター誌とケイト・ブッシュ・ニュースの サイトとの共同で、レコードコレクターのケイト・ブッシュ特集号での クリッド・オブ・ライフと題したクロスワードの当選者を発表しました。 以下の5名の方が正解者の中からランダムに選ばれ、 それぞれの方には限定版の アイ・ワナビー・ケイト: ケイト・ブッシュの歌 – リマスター拡張版EP の重量版透明ブルーアナログ盤が贈られます。

  • Lars Skovmand, Denmark
  • Paul Saxon-Shaw, England
  • Hanna O’Rourke, England
  • John Thomas, Wales
  • David England, England

このクロスワードに参加し、応募してくださった全ての方に感謝したいと思います。 受信箱に応募が来るたびに嬉しい気分でした。 コロナの緊急事態やブレグジットのために郵便の配達が遅れ、クリスマス休暇とも時期が合ったために、 残念ながら多くの人にはクロスワードを解いて応募するのに間に合わないということになってしまいました。 そのため、締切は2021年1月30日から2月28に延ばしています。 さらに、応募していただいた方全員に、感謝のしるしとしてアイ・ワナビー・ケイトの 24曲全曲がダウンロードできるコードをお送りします。 応募は締切になりましたので、雑誌を手に入れていない方々のために、 クロスワードパズル をサイトに上げておきます。お楽しみ下さい! ジェイミー・アトキンスさんとレコードコレクター誌の皆さん、ありがとうございました。 たいへん楽しいイベントでした! – トーマス・ダニング

アイ・ワナビー・ケイト: ケイト・ブッシュの歌 リマスター拡張版は こちらで購入できます。

2021年3月2日火曜日

クラシックロック誌で1979年のライブ回想

クラシックロック誌の新しい号(ピンク・フロイドが表紙の2021年4月号)では、 6ページにわたってケイトのツアー・オブ・ライフを特集しています。 これはプログ誌の2014年5月号にデイブ・エヴァリーが書いたものと 同じ記事の ようで、EMIのブライアン・サウスホールのインタビューとダンサー/振り付けのスチュアート・エイボン・アーノルド のインタビューがあります。

公式サイトに新作リトグラフが登場

アナログ盤のリマスターボックスセットの写真で、2018年12月のリマスタード・ポップアップショップに 飾られていたものが、ケイトの公式サイトでリトグラフ作品として買えるようになりました。 ボックスセットのジャケットに使われたエアリアル、センシャル・ワールド、ドリーミングのカバーを飾った アートワークの文字をぬいたものと、 雪のための50の言葉の12インチミックス盤の美しいポートレートが選べます。 注文はこちらから: https://www.katebush.com/shop/Prints