2011年11月22日火曜日

「とりとめのない奇妙な大仕事」: ザ・ナショナル

ザ・ナショナル (アブダビ)でのスティーブン・ダルトンによる4つ星レビュー:

「ケイト・ブッシュのニューアルバムと言えば、いつも事件です。 53歳になる英国のフォークポップ界の天上の女王は20年間にわたり世を忍んで半ば引退を 決め込んでいたようですが、その神秘さはさらに深まっています。 … 今年2枚目になるアルバムは歌詞はぼんやりした感じですが、音楽的には豊かで、 雪と伝説のストーリーをテーマにしています。 … 少し実験的な音も入れたしなやかで現代的な作風は、PJハーヴィーやレイディオヘッドの 最近の作品と並べてもしっくりくる感じです。 昔はキンキンしていたブッシュの声も、今は年を重ねて丸くハスキーになっています … 雪のための50の言葉は、言わばとりとめのない奇妙な大仕事で、ブッシュの 初期の緻密でメロドラマ性を持ったアートポップのファンにはお気に召さないかも しれません。 しかしこれはかなり成功した実験であり、 クリエイティビティーがまたあふれ出してきていることの証拠だとも言えます。」